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連載すごいアート

滅多に公開されない国宝が一堂に 圧巻の空海ワールド

『国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅』――すごいアート

2019/04/05

 東京方面から東海道新幹線に乗る。京都駅がそこまで近づいた時、ふと左側に目を向けると、ほんの少し先に巨大な塔の姿が見える。平安京への遷都に伴い建立された東寺(教王護国寺)の五重塔だ。

 弘法大師空海は、823年、嵯峨天皇よりこの寺を賜った。唐で密教を学んだ空海は寺の名を教王護国寺と定め、真言密教の根本道場とした。そして主尊・大日如来を中心に大伽藍の建立などに着手する。

 展覧会には空海ゆかりの名宝が並ぶ。中でも滅多に公開されない国宝《両界曼荼羅図》は必見だ。凜々しい姿で人気の高い《帝釈天(たいしゃくてん)騎象像》などの仏像や絵画、工芸品など密教美術の最高峰が一堂に会す。

 数百年以上の間、大切に守り、受け継がれてきたこの寺の至宝を前に、空海という人の想いとその存在感がずっしりと伝わってくる。京のかの地で刻まれた歴史のリアリティを肌に感じながら、密教美術の粋を堪能したい。

INFORMATION

『国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅』
~6月2日 東京国立博物館平成館(上野公園)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
※展示物は期間により一部入れ替え有り、詳しくはHP参照。
https://toji2019.jp/

出典元

安倍政権VS.平成皇室「令和」<暗闘ドキュメント>

2019年4月11日号

2019年4月4日 発売

特別定価440円(税込)