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羽毛布団や墓地購入者の名簿をもとに電話?

アポ電が集中している笹塚の商店街

今年1月以降は、甲州街道に面した初台、幡ケ谷、笹塚の一帯に住む資産家を標的にアポ電が集中している。犯行グループは何らかの名簿をもとに電話をしている可能性が高いという。

「有名なのは羽毛布団購入者の名簿。その他にも墓地購入の名簿や水資源詐欺被害者の名簿などが実在し、中には預金情報が記載されたものまであります」(前出・社会部記者)

さらにもう一つ事件が……

 さらに1月には「3人組」「アポ電」「2日後」というキーワードで繋がる、もう一つの事件が起きている。

「1月9日、渋谷区初台の一軒家に息子を装った男から電話が入ったのです。『病気になって手術の金が必要になった』と告げ、家にある現金の金額などを聞き出す内容だったといいます」(同前)

 近隣住民によると、住人の夫婦は15年ほど前に初台に引っ越してきたという。

「事件が起きたのは、やはりアポ電の2日後。深夜2時半頃、玄関で物音がしたので93歳の夫がドアを開けたら、覆面姿の男3人組に殴られたのです。その後、テープで口を塞がれ、ロープのような物で身体を縛られた。3人組は86歳の妻の身体も縛り、室内から現金約2000万円を奪って逃走。電話線が切られたため、夫が約3時間かけて緊縛を解き、向かいの家に助けを求めました」(同前)

振り込め詐欺の末端メンバーだった可能性

 警視庁は3件の事件について同一グループによる犯行と見ているが、「(グループは)3人ではなく、事件ごとに実行部隊を変えている可能性が高い」(前出・捜査関係者)という。

加藤さん殺害現場のマンション

「3月5日現在、江東区の事件では防犯カメラの情報などから実行犯は特定できている。笹塚の事件現場でもDNAが採取され、犯行メンバーの特定に繋がった。メンバーの中には過去に前科前歴のある者がおり、捜査本部は過去の犯罪者のデータベースから顔写真を入手している」(同前)

 もともと彼らは振り込め詐欺の末端メンバーだった可能性が浮上している。

「カモリスト(名簿)を盗み出し、独自に仲間を集め、新たな犯罪グループを形成するケースが多発しているのです。受け子、出し子の検挙率が上がっている昨今、振り込め詐欺より手っ取り早いと、緊縛強盗に切り替えたのではないか。ただ、メンバー同士の関係性がまるで見えてこないため、ネットの求人募集で集められた可能性についても捜査が進められている」(同前)

 捜査の包囲網は着々と狭められている。

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出典元

就活女子大生の私を弄んだ大林組幹部

2019年3月14日号

2019年3月7日 発売

定価420円(税込)