昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2019/04/28

 婚活マーケットの特徴は、年齢が上がるにつれて、恋愛や結婚で「市場」から抜けていく男女が出ることだ。こうして同世代の「恋愛対象プール」は細っていくが、恋人のいない若い男女が新たにマーケットに参入してくる。しかしこのとき、20代の男性は同年代の女性にしか関心がないが、20代の女性は、一定の条件を満たせば、年上の男とつき合ってもいいと思っている。

年配の女性の婚活がきわめて不利な理由

 この「男女の非対称性」によって、年配の女性の婚活はきわめて不利になる。男性がコンタクトを取る女性の割合を比較すると、20歳の女性に興味を持つ男性が100人いるときに、50歳の女性に興味を持つ男性は9人しかいないのだ。

 誤解のないようにいっておくと、これは婚活市場において、男が圧倒的に有利で女が不利だということではない。婚活サイトは、独身の男と女をマッチングさせる。男女がほぼ同数だとするなら、どちらかの性が一方的に有利になることは数学的にあり得ない。

 それでもあえていうなら、婚活に有利なグループはある。それは「20代前半の女性」と「社会的・経済的に成功した男性」だ。要するに「若い女とカネのある男はモテる」という話で、これも誰でも知っていることだろう。

©iStock.com

すべての男の関心が若い女性に極端に偏っている

 エビデンスが示す「不都合な事実」は、すべての男の関心が若い女性に極端に偏っていることだ。婚活サイトの性格上、ここでは20歳以上になっているが、年齢の制約がなくなれば、男の欲望の対象が10代の女性にまで広がっていくことは間違いない。

 このことから、若い男女の「市場価値」が大きく異なることがわかる。

 思春期から20代半ばまでの女性は、“あらゆる年齢”の男から注目を浴びる。それに対して若い男性は、“同年代の”女性からしか関心を持たれない。すなわち、若い女の価値はものすごく高く、若い男の価値はそれほどでもない。

ニュース番組の典型的な男女の組み合わせも

 ニュース番組の「年配の男性キャスターと若く魅力的な女性アシスタント」という組み合わせが典型的な性差別だとして繰り返し批判されている。これは欧米も同じで、#MeToo(ミートゥー)運動が広がったあともこの「悪習」を変えることができない。なぜなら、視聴率が落ちてしまうから。

 女性は自分と同年代の男性に魅力を感じるから、メインターゲットとなる女性視聴者の年齢にちかい男性キャスターの方がいい。それに対して男性の視聴者は、若い女性にしか関心がない。これが、「年配の女性キャスターに若い男性アシスタント」の組み合わせが極端に少ない理由になっているのだろう。

若い女性の「顧客」は人口の半分、40億人ちかくもいる

 こんなことをわざわざいわなくても、若い女性は自分の「市場価値」を正確に理解している。なんといっても潜在的な「顧客」は人口の半分、世界じゅうに40億人ちかくもいるのだ。他のどのような「商品」も、これほど大きなマーケットを持っていない。経済的な価値を持つこの性的魅力は「エロティックキャピタル(エロス資本)」と呼ばれる。

 だがこのとてつもなく大きな資本には「賞味期限」があり、10代半ばからの10年間が最大で、その後は急速に縮小していく。もちろんこれも、女性ならみんな知っていることだろう。