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イラン大使“強制わいせつ” 女性官僚が告訴を決意した外務省のひどすぎる対応

 13年1月末、在イラン日本大使館の公使室。外務官僚のA子さんはイラン公使と向き合っていた。テーブルには私生活や進路希望を記入した1枚の身上書。そこには、A子さんが上司から受けた性被害の実態も克明に綴られていた。

「あなたのために良くない、その部分は削除しなさい」

 文面を読んだ公使はそう言い放ったのだった――。

◆ ◆ ◆

 社会部記者が解説する。

「大使館に勤務していたA子さんは今年3月、上司だった駒野欽一元イラン大使(72)を強制わいせつ容疑で警視庁に刑事告訴し、受理されました。訴状によると12年10月14日、大使公邸で2人きりになった際、駒野氏は無理やり口に舌を入れ、セーターの下から胸を触り、スカートの中に手を入れてきたといいます」

駒野欽一元イラン大使 ©共同通信社

 被害を受けてから6年半。この間、外務省はA子さんの悲痛な訴えを2度にわたって“黙殺”していた。

 A子さんの代理人、平岩佑彦弁護士が語る。

「12年10月下旬、彼女は直属の上司の総務参事官に事情を報告しましたが、『駒野氏のことは忘れてよく休むように』と言われただけで、それ以上の対応はしてくれませんでした」

 その3カ月後には冒頭のように、身上書の“改ざん”を求められたのだ。違和感を覚えつつも、指示を受け入れざるを得なかったA子さん。意を決して書いた文面をパソコン上で一文字ずつ消していく感触が、今も指先に残っている。

「ペルシャ語を話す外務官僚である以上、いつ駒野氏と接触するか分からない状況に苦痛を感じていましたが、以降もA子さんは働き続けました。語学留学から5年以内に退職すると、研修費約1000万円の返還義務が生じてしまう。経済的負担が大きい上、国民の血税で育ててもらった思いも強かったからです」(同前)

 そうした中、昨年6月6日、ロシア課長がセクハラで処分を受けたというニュースを見て、A子さんは駒野氏の処分についても人事課に問い合わせたという。