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「中学受験で親子が壊れた……」を回避するため、親がもつべき“5つの心構え”

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 新学期が始まった。中学受験の勉強のペースもシフトアップする時期だけに、焦りや不安も高まりやすい。悪循環に陥らぬよう、注意が必要だ。

 中学受験は両刃の剣。親子でかけがえのない経験ができる一方で、やり方を間違えると親子を壊す凶器にもなる。中学受験の最悪のシナリオとは、全滅することではない。途中で子供や親が壊れてしまうことだ。

 親子を壊すいちばんの原因となるのが、「全滅したらすべてが水の泡」だとか「第一志望に合格しなければ意味がない」というような「ゼロか百か思考」。ちょっとでもつまずいたとたんに不安に振り回されるようになり、冷静な判断ができなくなる。

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 世間一般にある「中学受験残酷物語」のイメージは、このような親子から生まれたのではないかと思われる。でも実際は中学受験が悪いのではなく、やり方が悪いのである。

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全滅しても「中学受験をやって良かった」と思える境地

 私が提唱する「中学受験必笑法」の奥義は、極端な言い方をすれば、「たとえ全滅しても『やって良かった』と思える境地」に至ること。それができれば逆に、全滅のリスクは限りなくゼロに近づけることができるし、「納得できる合格」を手にしてその学校に堂々と通い、「この学校に来られて本当に良かった」と思うことができるようになる。そうすればその中学受験は大成功といっていいと私は思う。

 これまで多くの中学受験塾講師、中高一貫校教員、そして中学受験の親を取材してきた経験から、ここでは、中学受験を大成功で終えるために重要な、親の心構えを5つ紹介していこう。