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2019/05/04

 ところで対韓制裁・国交断絶論など「韓国討つべし!」といった感情の高まりにはどこか“新・征韓論”的な印象がある。明治の征韓論は、終局的には韓国併合――朝鮮半島支配となり、その歴史的ツケにわれわれは今なお悩まされているが、こうした韓国への「引き込まれ、深入り」には先述したDNAが背景にある。

 と同時に、彼の地の対外関係の手練手管である“引き込み上手”も作用している。感情的な興奮は判断や選択を誤らせる。彼の地に対する興奮による「引き込まれ、深入り」は禁物である。

文在寅大統領 ©共同通信社

これからは「征韓論」ではなく「制韓論」

 それに、現在の韓国はもはや日本に“征韓”されるような弱い存在ではない。経済力や外交力でも日本の制裁がたやすく効果を発揮するような相手ではなくなった。現に、慰安婦問題など歴史問題において、日本は大きく強くなった韓国の外交力に負けている。イヤでもこの現実から目を背けてはいけない。だからこそ、冷静な判断が必要なのである。

 そんな観点からあえて言うならば、これからは“制韓論”でいくしかない。明治の征韓論は、国際情勢と国際的基準で韓国に対し開国・修交を迫ることから始まったが、現代韓国の反日つまり日本に対する不法や無作法、不愉快……は、国際社会を味方につけ国際的常識・基準という圧力によってコントロール(制御)するしかない、というわけだ。いわゆる「対韓・歴史戦」というのは、つまるところ外交戦である。

「文藝春秋」2019年4月号 各界の“韓国経験者”による対談を掲載

 それにしても韓国では近年、政治、外交、メディアの反日と、人びとの対日親近感の乖離が目立つ。われわれは後者を取り込んで前者を“制御”するという、制韓論的な情報戦・外交戦に取り組む必要がある。

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