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年金、不動産……知らずに不利益をこうむっている女性多数! ピンチをチャンスに変える「女のマネー術」

男女別に見れば、女性は男性よりも圧倒的に受給額が少ない

2019/05/10

21世紀に入って20年近いわけだし、法制度も改正されている。まさか女だから不利ってことはないはず……と思っていたら大間違い。女性こそお金の勉強をしておかないと、思わぬ大損が待っているのだという。

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 サラリーマン世帯の将来の年金額は、1カ月22万円――老後の資金計画の基になるこの金額は、「夫=サラリーマン、妻=専業主婦」をモデルにしたもの。夫婦共働きや男女ともに単身者が増えた今では、あまり参考にならなくなった。

 ところがマネー記事の多くでは、相変わらずこの数字が使われている。女性の皆さんはご存知だろうか。年金制度を男女別に見れば、女性は男性よりも圧倒的に受給額が少ないことを。

 日本の法律や社会保障制度には、女性に不利な状況がいまだに残っている。まずは何が不利なのかを把握すること。そして対策となるマネー術はあるのか。専門家に話を聞いた。

ピンチ1:年金 最も要注意なのが離婚時の分割!

 まずは冒頭でも触れた年金の話。女性はなぜ受給額が少なくなるのだろうか。

 老後や障害、死亡時の保障がある「公的年金」には、「国民年金」と「厚生年金」がある。

・国民年金:日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金。

・厚生年金:国民年金に積み上げる形で会社員・公務員などが加入する年金。

「厚生年金」の給付額は、現役時の給料に比例するため、給料が相対的に低い女性は年金も少なくなるのだ。

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厚生年金に入れるパートを

 実際、現役会社員の平均月収は、男性の約35万円に対し、女性は約24万円とほぼ10万円の差がある。この差が、老後にも現れるのだ。厚生年金の平均給付額は、男性の1カ月約16万6000円に対し、女性は約10万円だ。

 また給付金額の分布を見ると、より愕然とするのではないだろうか。男性は、1カ月20万円以上の人が25%もいるのに対し、女性は1カ月15万円以上の人は9%しかいない(厚生労働省「平成29年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」)。

 しかし女性が年金を増やす、または他の方法で資産を増やすことは一朝一夕でできるものではない。

週刊文春WOMAN Vol.2』より

「現役の女性は、仕事を選ぶ際に、パートでも勤務時間を確認して厚生年金に入れる仕事を選んだほうがいいでしょう。厚生年金に入れば健康保険とセットになるので、各種の手当が付く利点もある。また、厚生年金は〈平均給料と加入年月〉で算出されるため、短期間に高い給料を得るより、出来るだけ長く働くほうが効果が出やすい。雇用保険にも加入するので、教育訓練給付制度を利用してスキルアップを目指すことも考えるべきです」(ファイナンシャル・プランナーの井戸美枝氏)