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「大きく報じられてビックリ」 柔道・鈴木桂治が明かしたまさかの“現役復帰”の真意

2019/06/02

 15年前のアテネ五輪・柔道男子100キロ超級金メダリストの鈴木桂治(38)が、まさかの現役復帰だ。2012年に一線から退いた後、現在は母校の国士舘大柔道部の監督を務め、男子日本代表の重量級コーチも兼任。6月8日から開催される全日本実業団体対抗(3部)に同大のコーチらと共に出場するという。

現役時代は前人未到の3階級制覇達成 ©文藝春秋

 5月26日、大学の試合が行われていた日本武道館で、本人に真意を直撃した。

「大きく報じられて自分でもビックリしているんです。現役復帰というほど、大げさなものではない(笑)。若手のコーチから誘われて、団体戦なら自分も試合に出るのは面白いかな、と。実は僕は正式に『引退』を口にしたことは一度もないんです。柔道が生涯スポーツであることを証明できればいいですね。出るからにはもちろん、優勝したい」

 現役時は切れ味鋭い足技で相手を面白いように転がし、2歳上の井上康生(現男子代表監督)と熾烈なライバル争いを演じた。五輪には2度出場し、柔道家なら誰もが憧れる全日本選手権も4度制覇。さすがに今回の挑戦は、全日本や五輪といった最前線を目指すものではないという。

「監督となって、後輩に胸を貸すこともなくなっていました。大学生と実際に組み合うことで、外から見ているだけでは気付かなかった意外な技を持っていたり、新しい発見があったりする。これからの指導にも生きると思います」