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「皇居半蔵門上空にドローンのような物体を確認中!」――“ドローンテロ”が東京を襲う日は来るのか

2019/06/05

「緊張が高まっているのがひしひしと伝わっていた」(警視庁幹部)

 5月25日、アメリカ・トランプ大統領が来日した。1万8000人の警察官による厳重な警備体制を敷いた警視庁は、大統領が滞在するホテル周辺に、ある部隊を密かにスタンバイさせていた。ホテル前の道路に停車していた機動隊の大型バス内に5人の男たち。

©iStock.com

「ドローン迎撃・ジャミング(妨害電波)部隊」として特別に編成された部隊だ。隊員は一様に緊張していたようで、冒頭の話のように指揮した警視庁幹部が気をもんだのには訳があった。

5月2日午後8時に流れた、悲痛な無線

「マル警PMより警視庁。皇居半蔵門上空にドローンのような物体を確認中!」

 悲痛な無線が警視庁の全警察官に一斉に流れた。

 5月2日午後8時ごろ、東京都千代田区の皇居周辺で、小型無人機ドローンのような物体が飛行しているのを警視庁の機動隊員が発見。同じ時間帯に都内の複数の場所でも目撃情報が相次いだという。

5月1日、沿道の人々に手を振られる天皇皇后両陛下 ©AFLO

 捜査関係者によると、機動隊が目撃した物体は白と赤の光を点滅させていたという。皇居以外に、港区の赤坂御用地や、大正と昭和の天皇、皇后の陵がある八王子市の武蔵陵墓地の周辺でも目撃されたという。警視庁への通報は午後10時半ごろまで2時間半にわたり続いたのだった。

「警察官を大量動員して飛ばした人物を捜したが、見つからなかった」(前出・警視庁幹部)