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「“あの頃”の自分の感覚に戻りたい気持ちがあった」稲垣吾郎が語る、『ゴロウ・デラックス』秘話

稲垣吾郎さんインタビュー

2019/06/11

「彼はいい男だねえ。下町の本屋さんのような番組になったらいい」。
ゲストとして出演した永六輔は、かつてこう口にしたという。
やりきってないという無念と、充実した思い出と――。

今年3月、約8年の歴史に幕を下ろした『ゴロウ・デラックス』。

番組終了の数日後、『週刊文春WOMAN』2019GW号のインタビューで、

司会の稲垣吾郎は初めて胸の内を明かした。

◆◆◆

バーカウンターで実感した、稲垣吾郎の「聞く力」

 文藝春秋の一階にあるサロンには、秘密のバースペースがある。その空間だけはアルコールが許され、作家や編集者が集う交流の場としてつくられた。交流が活発だった往時を知る編集者の話に、稲垣吾郎は嬉しそうに耳を傾けた。「えっ、そうなんですか?」。確かな熱が伝わってくる彼の相づちに、編集者の口がなめらかになっていく。稲垣の「聞く力」を、間近で目撃した瞬間だった。

 取材数日前の3月28日、MCを務めていた『ゴロウ・デラックス』(TBS系)が最終回を迎えた。「本」をテーマにした唯一無二の読書バラエティ番組は、丸8年におよぶ長寿番組となった。

「今は残念な思いが強いというか、やっぱり寂しいですね。番組でできることをやり切ったなら終わってもいいと思うけど、もうちょっと続けられたし、続けたかったなって思いは正直あります。お会いしたかった、もう一度会いたかった作家さんもいっぱいいたんです」

©榎本麻美/文藝春秋

 その思いは、ゲストの側も同じだった。最終回放送後、ネット上で数多くの作家が番組に対する感謝の声をあげたのだ。

「ファンの方が“作家の誰々さんが『ゴロウ・デラックス』についてこんなツイートをしていましたよ”と教えてくださるんです。それを見て、あぁ、愛されている番組だったんだなと改めて感じましたね。そういう時に、SNSの力をすごく痛感します。ファンの方のほうが、自分以上に自分についての情報を知っている。稲垣吾郎についての情報を集めている方がいらっしゃって、フォローはしていないんですけど、実は頻繁に10人くらいアカウントをチェックしているんです(笑)」

外山惠理アナとのコンビで唯一無二の「心地よい空気」

 番組は毎週一冊、課題図書を選定し、著者をゲストに招いてざっくばらんに語り合うスタイルだ。当初はフリーアナウンサーの小島慶子が、2014年4月からはTBSアナウンサーの外山惠理が稲垣の相棒役を務めた。

全文は発売中の『週刊文春WOMAN 2019GW』に掲載中

「この番組は最初の頃、小島さんが結構攻めるというか、自分の意見も言うし番組を引っ張ってくれたんですね。だから外山さんに代わった時は、“あっ、ここで前に出てくれないんだ”と戸惑うこともあったんです。でも、一緒にやっていくうちに外山さんとのコンビネーションもどんどんハマってきて、僕たち2人じゃなきゃ出せない、心地いい空気が出てきたのかな、と。他の番組へゲストで出る時、心地のいい番組もあれば、正直ぐったり疲れる(笑)番組もありますから」