昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

“ゴーンの腹心⁉” ケリー前日産代表取締役 世界初告白「私は無実だ。西川社長はすべてを知っている」ーー文藝春秋特選記事

ゴーン氏のCEO退職後の「雇用契約書案」には、西川社長も関与していた

文藝春秋7月号の特選記事を公開します。(初公開 2019年6月9日)

 カルロス・ゴーン前会長(65)の側近といわれたグレッグ・ケリー氏(62)が昨年12月に保釈されて以来、初めて単独インタビューに応じ、逮捕された経緯や自身にかけられた容疑について語った。

インタビューに応じたケリー氏 ©文藝春秋

 ケリー氏が逮捕されたのは昨年11月。容疑はゴーン前会長と共謀の上、約90億円の“報酬隠し”を行ったとする金融商品取引法違反だ。逮捕されるまでは、ゴーン氏、西川廣人社長(65)に続く日産のナンバー3。ゴーン氏にかけられた一連の疑惑について最もよく知るとみられる人物である。

「パーキングエリアで停まりなさい」

 逮捕に至る一連の動きの発端は、日産本社からかかってきた一本の電話だったという。

ケリー「昨年の11月、アメリカにいた私の元に、CEOオフィスのヘッドから、『日本に来てミーティングに出席して欲しい』と電話がかかってきました。

 私は困りました。以前から頚椎狭窄症を患っており、両腕もしびれていたので、12月7日に腰の骨を頚椎に移植する手術の予約を入れていたのです。

 体調面を考えると、飛行機に乗って行くことに不安があったので、ビデオ会議での参加を提案しました。すると『会社のチャーター機を出すから(11月19日の)月曜日に日本に着いてほしい。(22日の)感謝祭までにはアメリカに戻れるよう取り計らうから』と説得され了承しました。つまり当初は『3日で帰れる』と言われていたのです」

©文藝春秋

 逮捕は、羽田空港からタクシーに乗り、高速道路を20分ほど走ったときのことだった。

ケリー「『パーキングエリアで停まりなさい』。突然近付いてきた黒色のバンからこう指示を受けました。それは検察の車でした。

『後でお話をさせていただいてもいいですか』。私はこう言いましたが、もちろん許されません。そのまま東京拘置所に連行され、独房に入れられました」