昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

血液量を増やしてくれる食べ物は?

「血清アルブミンは肝臓で合成されます。それに欠かせないのが必須アミノ酸、そして合成のために必要な十分なエネルギーを供給してくれる飽和脂肪酸です。このベストミックスが備わっているのが肉類なのです」(前出・熊谷氏)

 熊谷氏は、秋田県大仙市に住む約1000人の高齢者に協力してもらい、栄養改善を行った。すると毎日肉類を食べる習慣をつけたグループは、そうでないグループに比べて血清アルブミン値が明らかに増加していることがわかったという。肉類は、牛、豚、鶏などどの種類でも効果があるが適度に脂身の入ったものがいい。

肉は脂身の入ったものがいい ©iStock.com

 食品成分に詳しい、愛知学院大学の大澤俊彦客員教授にもその点を尋ねてみた。

「ある程度の高齢になれば、赤身肉だけでなく、脂身も一緒に摂ったほうがいいでしょう。豚肉であればビタミンB群が豊富ですし、ニンニクと一緒に摂取することでより効率よく吸収させることができます。鶏肉であれば、胸肉のスープにすることでイミダゾールジペプチドという疲労回復、抗酸化作用の効果がある成分を摂取できます」

 また、乳タンパクである牛乳がタンパク質摂取に極めて効果的だという。

運動した後にはコップ一杯の牛乳

 前出の能勢教授の話。

「これまでの研究で、『本人がややきついと感じる有酸素運動』をした直後は、肝臓でアルブミンを合成する能力がアップすることがわかりました。

 つまり運動直後に、その材料となる肉などのタンパク質を摂取すればいいわけですが、さすがに運動直後にステーキは無理でしょう(笑)。その代わりとなるのが牛乳です。コップ1杯、200cc程度を30分以内に飲むと、アルブミン合成に極めて効果的だということがわかっています」

©iStock.com

 能勢教授がおすすめする運動メニューがある。

「われわれが『インターバル速歩』と名付けた有酸素運動です。これは3分間の早歩きと3分間のゆっくり歩きを1日に5セット行う、計30分の運動です。ただ、『ややきつい』という感覚は人それぞれ。自分でそう感じた歩き方が『速歩』だと思ってもらえばいいです」(同前)