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source : 週刊文春 2013年11月21日号

genre : ニュース, 国際, 政治, 社会

「反日こそ正しい」と朴大統領をミスリード

「その筆頭は尹炳世外相です。じつは韓国外務部は9月に行われた『日韓交流おまつり』に高円宮妃久子さま、安倍昭恵夫人まで出席したことに感謝して、関係修復に動いた。水産物禁輸の際にも、内々に謝罪に近いコメントを出したほどです。

 しかし、尹外相は韓国外務部の働きを信用せず、『日本なんて無視していても何の悪影響もない』と日韓関係の修復を拒んだのです」(日韓外交筋)

西岡力氏 ©文藝春秋

 東京基督教大学の西岡力教授が補足する。

「近年、韓国政界は保守系のベテラン議員が多く引退したこともあり、左翼勢力に牛耳られています。朴政権内でも、外交安保の分野では反日・親北朝鮮だった盧武鉉政権の幹部が中枢を占めているのです。

 たとえば尹炳世外相は首席秘書官、金寛鎮国防長官は合同参謀本部議長、金章洙国家安保室長は国防長官を盧武鉉時代にそれぞれ務めていました」

 とりわけ尹外相は偏狭な反日主義者として有名だ。

「9月にニューヨークで日韓外相会談が行われた際、のっけから歴史認識について一方的に日本を批判しました。これには温厚な岸田外相も激怒し、『一つひとつ反論した』と憤慨していました」(外務省担当記者)

 ところが尹外相は姑息な立ち回りを見せる。

「帰国後、朴大統領に『日本側のほうから歴史問題を持ち出したから反撃した』とウソの報告をしたのです。そうやって、『反日こそ正しい』のだと、朴大統領をミスリードしていったのです」(韓国政府関係者)

韓国の最大の泣き所は「経済」

 そんな韓国を前に、官邸も手をこまねいているわけではない。ある安倍側近は「具体的になにができるか、非公式な形でさまざまな制裁措置の検討がなされていることは事実だ。いざとなれば、日本は『伝家の宝刀』を抜くぞという姿勢をチラリと見せておくことには意味がある」と打ち明ける。

 では具体的に、日本政府はどう“征韓”するつもりなのか?

安倍首相 ©JMPA

 韓国の最大の泣き所は、経済である。韓国では三星や現代など長らく財閥系の輸出産業が栄華を極めた。だが、最近ではウォン高の影響もあって苦境に陥っている。とくに韓国経済を牽引してきたサムスンにも、成長に陰りが見えてきた。

「サムスンはスマホの“一本足打法”。スマホが売れすぎた反動がいずれやってくる。昨年のサムスンの携帯端末出荷台数は4億2千万台で、今年は累計10億台に乗ると予測されている。パソコンやスマホの購買層は、世界中でおよそ25億人ですから、ほぼ需要を食い尽くした状態。今、サムスンは非常に焦っています」(経済紙記者)

 しかもここに来て、日本企業が一斉に韓国から手を引きつつあるのだ。