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source : 週刊文春 2013年11月21日号

genre : ニュース, 国際, 政治, 社会

韓国製品の日本への輸出は激減

「今年1月~9月間の日本から韓国への直接投資額は約20億ドルですが、これは前年同期比で4割減。取材をしても、日本企業は韓国に関する話をしたがらなくなった印象を受けます。韓国という国が、まさに企業にとって“リスク”になっているのです。

 また、キムチ、ラーメン、焼酎、マッコリなど韓国製品の日本への輸出は激減しています。前年同期比ではキムチ9・8%、焼酎6・7%、マッコリに至っては54・3%も減っています。酒造メーカーの眞露は数年前にわざわざ日本向けの工場を作ったのですが、売り上げは壊滅的。自業自得です」(経済ジャーナリスト)

 日本企業撤退の契機となったのは、新日鉄や三菱重工など日本企業に戦時中の徴用工への賠償命令を下した判決(今年7月~)だ。1965年の日韓基本条約締結時、日本は8億ドルもの巨額の賠償金を韓国に支払い、「完全かつ最終的に解決」と条約に明記されている。それに加えて日本企業に巨額の賠償金を払えというのは、「後出しジャンケン」に他ならない。

「今後も次々と賠償命令が出される可能性がある。機を見るに敏な韓国人弁護士が“ビジネスチャンス”とみて大挙して訴訟を起こせば、最終的には数兆円のカネが日本企業に請求される。そうした弁護士は韓国ではヒーローになれますから、ますます歯止めが利かなくなります」(外務官僚)

ソウルの日本大使館前で徴用工問題や日本の輸出規制強化に抗議する市民らの集会 ©共同通信社

 もとより韓国の判決は国際常識を無視したものであり、そんな国では到底安心してビジネスなどできない。

 そんな中、経団連は「韓国のカントリーリスクが高まる」と、異例の声明を出した。

「この声明は事前に菅義偉官房長官の了解を得ています。つまり官邸と財界が一体となって韓国にプレッシャーをかけているのです」(官邸担当記者)

「金融」が韓国最大のアキレス腱

 金融ジャーナリストの森岡英樹氏によると、韓国が日本企業から戦時賠償金を強制的に取り立てた場合、「対抗措置を取るとすれば、金融制裁しかない」という。「じつは韓国にはメガバンクと呼べるような銀行は一つもありません。最大手のウリィ銀行でさえ、三菱東京UFJ銀行の10分の1以下の規模にすぎない。グローバル企業向けファイナンスのノウハウも乏しく、実はサムスンの海外資金調達を担当しているのも、ほとんどが邦銀なのです」

サムスン ©文藝春秋

 今年8月には韓国政府系の韓国輸出入銀行が危機に陥り、みずほ銀行が5億ドルを緊急融資して危機を回避するという一幕もあった。「いまや韓国の政府系金融すら日本の民間金融機関が支えていると言っても過言ではありません。外貨準備高が少ない韓国は、有事の際に資金ショートしやすい。そのため、有事の際に日本が韓国に資金を支援する『通貨スワップ協定』を結んでいましたが、これは昨年の李大統領の『天皇は謝罪せよ』発言などの影響で終了。その後、韓国の大手銀行は軒並み赤字に転落しており、実体経済も芳しくない。日本の金融機関が手を引けば、韓国経済は壊滅的な打撃を被るでしょう」(同前)

 そうなればサムスンといえども1日で潰れかねない。