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河野外相は「トランプ風で行け」と指示

 結局、国内を抑えることはできず、次々と暴挙を繰り出してきた文政権。自民党内ではここに来て、韓国への対抗措置を求める強硬論が噴出している。首相に近い、外務省出身の城内実環境副大臣はこう語る。

「個人的な意見ですが、対抗措置をやらずに放置しては、韓国が二の矢、三の矢を放ってくる可能性がある。駐韓大使の召還、関税の引き上げ、渡航ビザの制限など、あらゆる手段を検討する必要があると思います」

「非常に深刻」と河野外相 ©文藝春秋

 実際、安倍首相も「制裁関税はかけられないのか」と言い出し、それを受けるような形で河野太郎外相も「トランプ風で行け」と指示。霞が関では外務省が取りまとめ役となり、経済制裁のメニューが具体的に検討されていた。


 だが、ハードルは高い。「日本の法律では特定の国の関税をピンポイントで上げることはできません。そのため、前首相秘書官の中江元哉関税局長以下、財務省関税局では、韓国だけが影響を受けるような韓国のシェアの高い輸入品を探しました。そこで浮上したのが、韓国焼酎の『JINRO』や、韓国産の海苔などです」(財務省関係者)

「韓国も対抗措置として、日本のビールの関税を上げかねません。ビールの最大の輸出先は韓国なので、影響は甚大です。海苔にしても、輸入業者の大半が中小企業。『韓国のせいで中小企業の経営が圧迫されるのはおかしい』との批判も想定されます」(同前)

取るべき対応策は“国際羞恥プレイ”か

 韓国で“二度目がない男”と揶揄されている長嶺安政駐韓大使。「夜の会食でもペーパーばかり読んでコミュニケーションにならない」(前出・韓国外交部関係者)という意味だが、その大使の召還については17年に釜山の日本総領事館前に慰安婦像が設置された際に実行に移している。

 ただ、首相最側近の萩生田光一幹事長代行はこうした制裁には否定的だ。

「大使召還は過去にも例があるけど、彼らにとっては困ることではないので、あまり意味がないと思う。関税引き上げだってそう。自分たちの落ち度に気付く国なら、もうとっくに気付いているはずです」

 だが国家の名誉が傷つけられ、経済的にも実害が出ている以上、座して待つわけにも行かない。では日本が今後、取るべき対応策とは何か。菅氏が思い描く戦略こそ、冒頭で一部触れた「国際社会の場で恥をかかせる」というものだ。

 政府関係者が明かす。

「菅氏は『制裁はダメだ』と強硬論を否定する一方、『マトモに相手しても損するだけ。こっちは王道をやる』と口にしています。国際社会では、日本は強国で韓国が弱い国だと見られている。米中のように大国同士ならともかく、日韓の喧嘩は日本にもマイナス。まずは法的な日韓請求権協定の手続きに則って粛々と進めることです。文氏は件(くだん)の年頭会見で『日本も韓国も三権分立。司法判断を尊重せよ』と述べましたが、三権分立の本質はあくまで『チェック・アンド・バランス』。司法の暴走を許すものではない。徴用工については大法院判決が出た今、立法府で新たに『韓国政府と企業が賠償をする』という法律を作ってもらうしかありません」