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サニブラウン、桐生祥秀、小池祐貴……日本短距離陣が9秒台の先に見ている「新世界」

東京五輪100m決勝――その舞台に立つのは誰だ?

2019/07/31

 7月20日、陸上のダイヤモンドリーグ(DL)第10戦第1日がイギリスのロンドンで行われた。迎えた男子100メートル決勝――。日本勢は小池祐貴(住友電工)が9秒98で4位。桐生祥秀(日本生命)は10秒13で7位だった。

 この大会で、小池は9秒台を記録した史上3人目の日本人となった。2019年6月に9秒97を記録したサニブラウン・ハキーム(フロリダ大)、2017年9月に9秒98を記録した桐生に続いての大台突破だ。

 彼らは9秒台の先に何を見ているのか。産経新聞運動部記者の宝田将志氏が、現在発売中の「文藝春秋」8月号で、日本陸上界の星たちの実像に迫った。

日本人として3人目の9秒台を記録した小池祐貴選手 ©getty

 三島弥彦というスプリンターがいた。1912年ストックホルム五輪に、金栗四三と共に日本人として初出場を果たした伝説的な選手だ。

 NHKで放送中の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」第11話で、生田斗真演じる三島は同五輪陸上男子100m、200m、400mの短距離3種目で奮闘するも、結果は屈強な海外勢の前に惨敗。そして、こんな台詞を残す。

「日本人に短距離は無理です。100年掛かっても、無理です」

 それから107年が経った。今、日本短距離陣は2020年東京五輪の100m決勝を複数人が狙えるまでに成長している。

サニブラウン・ハキーム選手 ©共同通信社

 6月28日の日本選手権100mを制し、9秒97の日本記録を持つサニブラウン・アブデルハキーム(米フロリダ大)。日本人で初めて「10秒の壁」を突破した桐生祥秀(日本生命)。10秒00を2度マークしている山縣亮太(セイコー)。そして、自己記録を10秒04と伸ばしてきた成長株の小池祐貴(住友電工)――。彼らは9秒台と、その先に何を見ているのか。