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2000人が死亡!? 熱中症 40℃の炎熱地獄からあなたを守る「救命マニュアル35」

水分補給に最適な飲み物、エアコンの稼働時間、服装は……

source : 週刊文春 2013年7月25日号

genre : ライフ, 医療, ヘルス, 社会

「舌がザラザラ」危険サインを見逃すな

 熱中症予防には、その前段階である脱水症状を少しでも早く察知することが大切だ。まずは(16)尿の色と量をチェック。

「薄い黄色ならいいのですが、それがだんだんと濃い黄色になってきたら要注意。茶色に近いと完全に水分不足です。いつもよりも多めに水分補給をしてください。量が少ない、あるいは尿意があるのに出ないというのは、完全に脱水症状になっています」(星氏)

(17)鏡の前で舌の色を見るのも有効だ。

「脱水により唾液が減ると、舌の上面が赤くなってザラザラしてきます。さらに悪化すると赤黒く、デコボコになってきます」(神奈川県立保健福祉大・谷口英喜教授)

 手からも脱水状態を判断できる。(18)富士山サインと爪サイン。

「手の甲を指先でつまみ上げてみてください。水分が足りないと、皮膚の戻りが遅くなって、少しの間、富士山みたいな形が残ってしまいます。また、爪を上からぎゅっと押すと、白くなりますが、赤みが戻るのが遅いというのも同様のサインです」(同前)

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朝の心拍数で「脱水状況」を見抜ける

(19)手が痺れるのも危険な兆候。親指の先から手がピリピリと痺れてきたら、

「脱水症状により血液量が減って、手の血管が収縮しているのです。ただ、自覚症状がない高齢者もいます。手を握ってあげるのがいいでしょう。気温は高いのに、手が冷たいようだと、10分程度で具合が悪くなる可能性が高い」(能勢氏)

(20)毎朝、心拍を数えて兆候を見抜くこともできる。

「実は心拍数から、体内水分の状態がわかります。朝目が覚めたら、手首の部分で計測する。1分間で普段より5拍多くなると、血液量が100ミリリットル程度減っていると考えてください。換算すると、寝ている間に約1リットルの汗をかいたことになる。それだけ脱水しているわけですから、多めに水分を補給する必要があります」(同前)

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 自分の体温を把握しておくことも重要だ。(21)舌下温を測る方法もある。

「婦人体温計などを使って基礎体温を計測します。普段より0・2度ほど高ければ、やはり脱水症状のサインです」(同前)