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SNSに胎児が写ったエコー写真を公開

 事件3日前の5月15日早朝、岩本容疑者はフェイスブック、ツイッターにこんな書き込みをしていた。

 《皆さ、あお母さんさようなら どうか〇〇〇〇に極刑を……傘¥み様……かみさmあ》

 《○○○○という男に殺される 助けてください。。誰か》

 《生まれてきてごめんなさい。お母さん ○○○○なんかに殺されてごめんなさい》

 《相手 〇〇〇〇 理由 レイプによる妊娠》

5月15日早朝に岩本本人のフェイスブックに投稿された一連の書き込み。投稿後すぐに削除されている
 
 
5月15日早朝に配信された岩本本人のツイッター

 伏せ字にした「○○○○」は、事件の被害男性A氏の実名だ。これらのSNSは既に閉鎖されているが、岩本は胎児が写ったエコー写真も公開していた。

 岩本に確認したところ、このエコー写真は自分のものであると認めた。胎児の父親はA氏であるという。

「でも、もうお腹のなかに赤ちゃんはいません。事件を起こした前日(17日)に堕胎手術を受けたんです。その日はイベントに出演したのですが、何を話してどう振舞ったのか、まったく覚えていません」

5月15日にフェイスブックに投稿されたエコー写真

嘘をついてA氏を熱海に呼び出した

 翌18日、岩本は仕事の衣装を取りに行くために、東京駅から新幹線で大阪の自宅に向かっていた。乗ったのは昼過ぎ発車の新幹線。4つめの停車駅が熱海だった。

「14時か15時頃だったと思います。ふと知らない土地で、違う空気を吸ってみたくなって、熱海駅で降りました。箱根でも小田原でもよかったのですが、温泉にでも寄れば現実から離れられるかもしれないと思った。広い空の下で、赤ちゃんはもういないんだなとぼんやり考えていました。そして、無意識に『熱海で堕ろすから同意書を書いてほしい』と嘘をついて、Aさんを呼び出していました」

現場となった熱海駅 ©文藝春秋

 岩本は手術を受けたことを隠していた。A氏は熱海に来ることを了承し、岩本はA氏の到着を待つことになった。2、3時間ほど熱海の街を歩き、時間を潰していたところ、コンビニがふと目に入ったのだという。

「お菓子を買おうと思ったんです。でも、気がついたらカッターナイフを買っていました。そのとき……子供の苦しそうな声が聞こえた気がしたんです」