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「日本の地図を作っているのは俺たちだ!」 グーグルマップ混乱でわかった「ゼンリン」の底力――2019上半期BEST5

2019年上半期(1月~6月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ビジネス部門の第5位は、こちら!(初公開日 2019年4月20日)。

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「我が家が消えている!」

「どうしてここに道路があるの?」

 3月下旬から「グーグルマップ」にトラブルが次々生じ、ネット上でパニックが起きた。その原因は、グーグルに地図データを提供していた「ゼンリン」との契約変更にあったとの見方が強まっている。知られざるゼンリンの底力とは。

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 グーグルマップをめぐるトラブルについてIT担当記者が解説する。

「3月21日の夜から、ネット上で『グーグルマップがおかしい』という声が上がり始めました。存在するはずの道路や建物が消滅していたり、有り得ない場所に湖が出現したりしていました。

 

 グーグルは日本で地図サービスをスタートした05年から、ゼンリンのデータ提供を受けてきた。しかし3月6日、グーグルは『最新の機械学習技術などを活用し、新しい地図を開発した』と発表。現在のグーグルマップには、それまであったゼンリンのコピーライト表記が消えています」

 ゼンリンは北九州市に本店を置く1948年創業の老舗地図メーカーだ。全国の住宅地図を網羅し、グーグルのほかマイクロソフトやヤフーなどにも地図データを提供。グーグルの“新しい地図”が多くの不具合を起こしたことで、ゼンリン地図の正確性を賞賛する声が沸き上がっているのだ。

 地図専門店「ぶよお堂」の峰村和孝さんが語る。

「ゼンリンの正確性は随一です。警察、消防、法務局などがゼンリンの地図を使用しているのが何よりの証拠です。また災害時の対応や救急車の出動にも欠かせない存在となっています」

 ゼンリン地図の正確性の秘密はどこにあるのか。