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2019/08/09

2019年上半期の不祥事 1位はセクハラを含む「異性関係」

「これは典型的な『毒女』」と断じた前出の警視庁幹部は、重ねてこうも語った。

「警察にも魔性の女は間違いなくいる。警察官だけではなく事務などを専門に行う一般警察職員にも。しかし、1人で複数の男と関係を持つのは、間違いなく『毒女』だね。以前自分のいた管内の、ある署の女性警察官で、柔道特練の警察官ほぼ全員、生安(生活安全)刑事とも数人と関係を持って処分されたことがあった。署内の風紀は乱れるし、男が仕事に手がつかなくなるから困るんだ。こればかりはいくら指導、教養しても防げないので、発生したら厳格に処分するしかないよね」

 最新の警察庁のまとめによれば今年上半期(1月~6月)に免職や停職などの懲戒処分を受けた全国の警察官や職員は113人で、前年同期比で8人減だった。このうちセクハラによる処分は前年同期と同じ6人、パワハラは0人(4人減)。逮捕者は20人(19人減)という結果だった。

 処分別では、セクハラを含む「異性関係」が35人(7人減)と最も多く、「窃盗、詐欺、横領など」が27人(2人減)、「交通事故、違反」が21人(1人減)などとなった。

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 113人のうち、業務に関する処分は前年同期と同じ29人、万引きなど私生活に関する処分は84人(8人減)だった。免職は11人(11人減)、停職は28人(4人減)、減給は61人(2人増)、戒告は13人(5人増)だった。

 都道府県警別では警視庁の16人が最も多く、神奈川の8人、千葉、大阪の6人が続いている。

 警視庁は東京都警察だが、4万6000人を擁する日本最大の警察本部でもある。

 当然、「ブラック」な警察官が所属している確率が他の県警より高くなってくる。

「Bに取り込まれている女警が新宿署にいる」

 女性警察官の不祥事もある。2018年3月19日。警視庁の女性巡査(23)が停職6か月の懲戒処分を受けた。処分の理由は捜査情報を漏らしたとする地方公務員法違反容疑。処分と同時に同日、書類送検もされている。漏らした相手が警察組織にとって大問題だった。警察と敵対する暴力団員だったからである。

「B(暴力団員を指す隠語)に取り込まれている女警が新宿署にいる――」

 警視庁の捜査関係者がこんな噂を耳にしていたのは2017年暮れだった。関係者のところにまで届くほど噂は広範囲に拡がっていたのだ。警視庁によると女性巡査は新宿署の組織犯罪対策課に所属していた2017年夏ごろに組員と知り合い、食事や旅行を共にするなど親密な関係になったという。そして2017年12月頃、組員の求めに応じる形で捜査情報を伝えたとされる。

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 女性巡査は警務部人事一課監察係の聴取に事実関係を認め「交際が発覚すると警察官を続けられなくなると思ったが、情報を教えれば黙ってくれると考えた」などと供述しているという。女性巡査は2018年1月頃、組員から金の無心を迫られたことをきっかけに、交際をやめたとも説明している。警視庁は、上司の課長など4人についても所属長注意などとして「警察に対する信頼を失墜させる行為であり厳正に処分した。再発防止に努めたい」とコメントした。