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日本の未来は地方から文苑堂書店 福田本店に見た北陸モデル

2015/06/13

genre : エンタメ, 読書

note

職住近接の働きやすさ

野坂美帆さん、『福井モデル』とともに。

【本の話WEB読者にオススメ】

 野坂美帆さんのオススメ本は、藤吉雅春さんの『福井モデル 未来は地方から始まる』(文藝春秋)。「福井」とタイトルにあるが、富山についてもまるまる一章割いて論じている地方論の好著。この本では、富山や福井の暮らしやすさや働きやすさ、教育投資や産業の強さなどを通じて、少子高齢化、産業の空洞化に直面する日本の将来への提言を行っている。

 この本で語られる北陸三県の教育投資や地域経済は、文苑堂書店福田本店のような本屋さんに支えられている面も大きいように思う。

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 この取材を通じて、もうひとつ感じたのは、職場の働きやすさだ。2人のお子さんを持つシングルマザーの野坂さん、取材日は日曜日ということで、取材中は、キッズコーナーで上司の方がお子さんを遊ばせてくれていた。子どもの行事や急な発熱などの際は、職場がバックアップしてくれる。職住近接で子どもとの時間も取れる。職場では集中して能力を発揮し、プライベートを大切にする、これもまた『福井モデル』に語られる未来へのモデルなのではないか。

取材を終えて、お子さんとくつろぐ。

 取材を終えて、お子さんとくつろぐ顔は、お母さんの顔でした。富山市の新店開店まで、自店の棚作りと合わせてご苦労も多いかと思いますが、がんばってくださいね。

文苑堂書店 福田本店
住所 富山県高岡市福田43
営業時間 7:00~26:00
URL http://www.bunendo.com/book/shop/18.html

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