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アメリカの太平洋艦隊司令官も激怒した

 韓国軍はその後、他国にも「参加艦艇は、自国旗と韓国旗を掲げることを『原則』とする」と、「あくまでも『原則』」という逃げ道を用意しながらも要請し、結果として日本、中国は参加せず、オーストラリア、タイ、シンガポール、カナダなどは軍艦旗を下ろさずに参加しました。

旭日旗を下げる自衛官 ©ロイター=共同

 この観艦式でさらに驚いたのは、観艦式終了後の出来事でした。文大統領は会場の済州島に滞在しながら、韓国海軍主催のパーティーには顔を出さず、同島内で開かれていた、ある市民団体の会合に参加したのです。

 実はこの観艦式では、市民団体が海上封鎖をして、アメリカの空母が入港できないトラブルが発生していましたが、まさに文大統領が会合に参加した市民団体が封鎖していたのです。アメリカの太平洋艦隊司令官も激怒したと聞いています。

文政権の韓国はもはや「西側」の国ではない

 さらに同年12月には、自衛隊の哨戒機が韓国海軍の駆逐艦から火器管制レーダー照射を受ける事件が起こります。事件後、韓国は海軍の活動を全く知らない人間が関わったとしか思えない支離滅裂な弁明を公然と繰り返しました。海軍幹部ではなく、文政権の意向ですべてが動いているとしか思えない事態でした。

 このように昨年から安全保障分野での異常事態が続いた上での、今回のGSOMIA破棄だったのです。政権の異常な判断にそのまま従う軍の姿は独裁国家には付きものですが、いわゆる「西側」の国ではありえません。旧知の元韓国軍人から「もはや西側の一員とはいえない」との嘆きが聞こえてくるのも納得です。

 現在の韓国の国防相、鄭景斗は空軍出身で、実は日本の航空自衛隊幹部学校にも2度留学経験のある日本通として知られています。それでも、その出自ゆえ親日派だと思われないために、何も言えないのでしょう。誰もが文政権に対して何も言えず、軍幹部までもが、文大統領に「忖度」を重ねている状態なのです。