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養子に5000万の保険金をかけて殺害 主犯が貢いだ“倖田來未似”生保レディ

 今年1月26日。千葉市中心部の繁華街・富士見のとあるキャバクラに4人の男が姿を見せたのは、日付も変わろうとしていた午前0時前のことだ。

「4人は特にトラブルもなく、3時間ほど楽しそうに飲んでいた。1人が会計の9万円をまとめて支払うと、席についていた女の子に帰り際、『これから朝釣りに行く』と話していたそうです」(店の経営者)

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 4人は、千葉市内で内装業を営む宍倉靖雄(48)、従業員の金子栄司(50)、彫り師の佐中佑輔(31)、そして靖雄の養子で従業員の宍倉拓也さん(当時23)。

 週末のこの日、4人は新年会と称し、靖雄の事務所から程近い焼肉店で食事を済ませ、街に繰り出している。そして拓也さんだけが、結託した3人の前で、無防備に酩酊していった――。

岸壁から真っ暗な海に突き落とされ……

 1月27日、拓也さんは、千葉市から南に60キロほど離れた、富津市金谷港沖の海底で、溺死体となって発見された。その未明、拓也さんは、埠頭の岸壁から真っ暗な極寒の海に突き落とされたのだ。

「捜査には時間を要し、現場にいた靖雄、金子、佐中の3人が殺人容疑で逮捕されたのは7カ月後の8月28日。だが、千葉県警も当初からこれを釣り中の水難事故とはみていなかった。被害者に掛けられていた、総額約5000万円の生命保険にも不自然な点があったからです」(捜査関係者)

宍倉拓也さん(高校の卒業アルバムより)

 拓也さんは、昨年8月6日に靖雄と養子縁組。届出の書類に必要な2人の証人には、共犯の金子と佐中が名を連ねている。さらに同月と10月、養父の靖雄を受取人として拓也さんは生命保険を2つ新規契約した。

 そして11月、もともと拓也さんに掛けられていた保険金の受取人を、拓也さんの実母から靖雄に変更。その2カ月後、拓也さんは内房の海で命を落とした。