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尾野真千子、有村架純、のん……愛されキャラから“女の敵”まで!? 「朝ドラヒロイン」を6タイプ別に振り返る

明るく前向きだけじゃない!

2019/09/18

 これまで朝ドラではどんなヒロインが描かれてきたのか。一般にイメージされるより「明るく前向きなヒロイン」は少ない、と『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』の著者、田幸和歌子氏は語る。

 描かれる女性像は時代によって変遷してきた。長谷川町子の姉を描いた『マー姉ちゃん』など、1970~80年代では何かを成し遂げた人自身ではなくそれを支える女性たち。女性の社会進出が進んだ1980~90年代には職業モノが増え夢に向かって突き進むヒロイン。2000年代ではバブル崩壊と共に、シングルマザーを描いた『私の青空』など、自分の内面を見つめる主人公が多く描かれてきた。

 そして東日本大震災以降、再び家族の絆を重視するヒロインが増えつつあるという。人々の記憶に残るヒロインを、6つのタイプに分けて振り返る。

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タイプ1 おさげ髪やモンペが似合う タヌキ顔の愛されヒロイン

 朝ドラヒロインといえば、思い浮ぶのがこのタイプ。おさげ髪やモンペがよく似合い、背は高からず低からずという特徴があります。山口智子さんは高身長ですが、この当時はまだどこか垢抜けていなくて、タヌキ顔で、素朴なのにぴかぴかした存在感がありました。

山口智子『純ちゃんの応援歌』1988~89年放送 『純ちゃんの応援歌』完全版DVDより

 とっても可愛いのに、どこか田舎臭い。そうしたルックスが、視聴者に安心感を与えたのだと思います。外見だけでなく、家族想いで人を支えていく性格も万人に愛されました。『おひさま』の井上真央さんや『ひよっこ』の有村架純さんも、このタイプに当たります。

左 井上真央『おひさま』2011年放送
右 有村架純『ひよっこ』2017年放送

タイプ2 我が道を行く! 目力がスゴイ、勝気なヒロイン

 きりっとした眉に、意志を感じる大きな瞳。自分のやりたいことに向かって真っ直ぐ突き進んでいく強さのあるヒロイン像も、朝ドラでは何度も描かれてきました。女性記者の草分け的存在を演じた『はね駒』の斉藤由貴さん。

斉藤由貴『はね駒』1986年放送 寺内小春著『はね駒』より(日本放送出版協会刊)

 近年では、ファンの多い『カーネーション』の尾野真千子さんや、『あさが来た』の波瑠さんもこのタイプです。このタイプの面白いところは、エネルギッシュなあまり周りを巻き込んで傷つけてしまったりする“毒な面”も丁寧に描かれるところ。そうした人間臭さがキャラクターを一層魅力的にしています。

尾野真千子『カーネーション』2011~12年放送