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苦境にあえぐ地銀 10年後に6割が最終赤字 対策案はあるのか?

2019/10/02

 日本銀行は9月18日から19日の金融政策決定会合で、現行の金融緩和策の維持を決めた。

 この決定に胸を撫でおろしているのは、地方銀行をはじめとする金融機関だ。日銀が追加緩和策として現状のマイナス0.1%の短期政策金利をさらに引き下げる「マイナス金利の深掘り」に踏み込む可能性が浮上していたからだ。

黒田東彦・日本銀行総裁 ©共同通信社

 だが、油断は禁物だ。

「FRB(米連邦準備理事会)が7月に続き9月も0.25%の連続利下げに踏み切り、ECB(欧州中央銀行)も利下げや量的緩和の再開を決定。いずれ日銀も追加緩和せざるを得ない局面を迎える」(市場関係者)

 事実、黒田東彦総裁は会見で、前回会合より追加緩和に「前向きかと言われればその通りだ」と答えた。

 銀行業界は2016年1月のマイナス金利導入以来、収益環境が悪化している。

 特に深刻な影響を受けているのが地方銀行だ。地銀は人口減少などで苦境にあえいでおり、金融庁によれば、18年3月期決算で全国106行のうち、54行で本業赤字。両替手数料の新設やATM振り込み手数料の値上げをしているが、焼け石に水の状態だ。そこで、より抜本的な対策案が検討されているという。

「ハードルは高いが、“口座維持管理手数料”を徴求する案を練っています」(メガバンク幹部)