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「絶対に人前で裸になるな」 引退した阪神・メッセンジャーが隠し通した秘密

「引退セレモニーでスピーチして胴上げまでされた外国人選手なんて、そういませんよ。少なくとも、この球団では初じゃないですか」

 スポーツ紙デスクがこう語るのは阪神のランディ・メッセンジャー投手(38)のこと。9月29日、甲子園での中日戦で先発し、先頭打者を146キロの直球で三振に討ち取って最後のマウンドを降りた。阪神にとってはCS出場の可能性が残る2連戦の初戦での登板ということからも、いかに彼が功労者として敬意が払われていたかが分かる。

鳥谷に渡された花束をファンに掲げる ©共同通信社

「もっともメッセは、けして聖人君子ではなかったですよ」と言って笑う前出のデスクは、彼が引退を決めた9月12日の二軍戦での出来事を振り返る。

「5回4失点という結果で、引き際を悟ったようですが、試合中は中指を立てたり、噛みタバコを投げ捨ててカメラマンに当たったりと荒れていた。でも、そういう話はなかなか表に出てこない(笑)。彼はやることはやるタイプで男気に溢れていたので、誰からも好かれていたんですよ」

 外国人選手はあまり練習しないイメージだが、彼は甲子園近くの武庫川の河川敷を自主的によく走っていた。中6日が当たり前の日本球界で中4日登板を何度も志願し、それが2015年には何と6回もあった。

「極めつけは17年8月の右足骨折のとき。『必ずCSに間に合わせる』と手術に踏み切り、本当にCSの第1戦で投げて勝った。ローテーションの柱としての責任を見事に果たしたんです。そうした積み重ねが在籍10年で通算98勝という記録に結びつきました」

 こう称えるベテラン記者が、「実は……」と、これまで隠されていたメッセの“秘密”を明かす。