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『天気の子』は新海誠監督とRADWIMPSの関係から読み解くと何倍も面白くなる!――文藝春秋特選記事

まるで恋人のようだった1年半の軌跡

note

 新海監督は、脚本を書き終わったとき、まず野田さんに読んでもらいたいと思ったという。その脚本から2、3ヶ月後、映画の主題歌になる「愛にできることはまだあるかい」と「大丈夫」の2曲が送られてきた。

新海 完成までの道のりを、洋次郎さんは「長い旅をしてきた」と表現していましたが、本当に僕たちは長い旅のようなことを、ずっと一緒にやってきたんだと思います。まさに旅をするように、何かあるたびに映画はちょっとずつその形を変えていく。僕の場合、一番大きく作品が変わるのは音楽をもらった時なんです。

 

 一番大きく作品が変わるのは、音楽をもらった時――。そう、新海監督は、音楽からインスピレーションを受け、物語を膨らまし、音楽を聞かせるために画づくりまで変える。出来上がった脚本に見合う音楽を求めるのではなく、脚本をより豊かにするためにRADWIMPSの音楽を必要としたのだ。

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2人の“蜜月”が分かるツイッターのやりとり

 2人の“蜜月”ぶりはツイッターからも見てとれる。映画が完成したのは公開まで2週間を切った今年の七夕(7月7日)だが、その2日前に2人はこんなやりとりをかわしている。

 まずは新海監督のツイッターから。

【Twitter】映画完成間際の多忙な時期に、野田さんの誕生日を祝う新海監督

 

「洋次郎さんのお誕生日ですね。おめでとうございます!なんだか自分にまで良いことがありそうだなーって思えるくらい、彼はひとになにかをあげる人だなあといつも思います。」

 それを受けての野田さんのリプライがこちら。

【Twitter】仲が良すぎる新海誠監督&野田洋次郎さんのツイート
 

「ありがとうございます!
僕も新海さんにたくさんもらっています、ありがとうございます☺いつもいつも。
これからもよろしくです。」

 完成したときのツイッターも面白い。