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「オレは菅官房長官とパイプがある」

 実は森田氏の被災時の対応の遅さは今に始まったことではない。

 東日本大震災時の対応について、前浦安市長の松崎秀樹氏がこう振り返る。

「浦安市は深刻な液状化で電気・水道・ガスのライフラインが大きな被害を受けました。そこで、予定されていた統一地方選の延期を申し入れるため、選管と県庁に連絡したのですが、一向に対応してくれない。森田さんは携帯番号も教えてくれないのでどうしようもなかった。私だけでなく、他の首長も彼とアポが取れない人が多かった。

 現場を知ることが大事なのに、森田さんが浦安市を視察したのは震災から100日後のことで菅直人首相(当時)と同じ日。被災者にもっと寄り添うべきですよ」

 09年4月に知事に就任して現在三期目の森田氏だが、市町村の首長とのコミュニケーションはほとんど取れていないようだ。

被災地視察は24日までに2回のみ ©共同通信社

〈本日、知事が総理に激甚災害指定を要請されたとの報道。被災市長・町長で明日国に同じ要請をする予定で、県にも情報提供していたのですが、知事が総理に会う話は誰も聞かされていませんでした〉

 9月18日、熊谷俊人千葉市長はこうツイート。さらに「一緒に行けば現場の窮状をより具体的に説明できたと思います」と森田氏との連携不足を嘆いた。

 さらに安倍首相との面会をめぐっては、地元県連ともチグハグな状況に。

「対応遅れを批判された知事は、当初『オレは菅義偉官房長官とパイプがあるから会いに行く』と一人で官邸に行こうとした。でも、自民党千葉県連も当然調整しているわけですから、慌ててストップさせ、県連と一緒に行くことにしたんですよ」(自民党関係者)

 首相との面会後、森田氏は国や県の対応に批判が出ていることについて、「混乱したことは事実で、混乱の中で色々な問題が出てきた。誰が悪い、これが悪いではない」と強調した。

復旧活動がいまだ続く被災地 ©共同通信社

「東電には不眠不休でやってほしい!」と言うが本人は?

 状況を正確に把握し、各自治体と連携を密にして混乱を最小限に留めるのが森田氏に求められるミッションだが、その資質には各方面から疑問の声が上がる。

 05年と09年の知事選の公開討論会で司会を務めた、元朝日新聞編集委員・山田厚史氏が振り返る。

「彼は政策討論が出来ないため、他の候補と議論になるのを避けていました。討論会なのに『時間がない』と言いたいことだけ言って席を立とうとしたんです。それに対して、堂本暁子前知事から『ちょっと待ちなさい! 討論会なんだからここにいなさい!』とたしなめられ、結局、ちょっとだけ座ってから帰りました」

 千葉で長引いている停電に、森田氏は「電力がなければ県民生活はどうにもならない。東電には不眠不休でやってほしい!」と厳しい口調で東電を批判した。では、本人はこれまでどれくらい働いていたのか。