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2019/10/25

「自分を変えること」ではなく「まわりを少しずつ変えること」

 そして、皇后陛下にとっては「象徴としての務めを果たしていくことがむずかしくなったから」との上皇陛下の生前退位の説明は心から納得できるもので、「新皇后として自分ががんばらなければ」という動機づけになっただろう。また発表から即位まで十分、時間があったこともあり、その間、新皇后への目標を掲げて、そこに向かって計画的に努力を続けてくることができた。やや失礼な言い方かもしれないが、それは皇后陛下にとって難関学校の受験日に向けて努力した日々を彷彿とさせるものだったのではないか。

天皇皇后両陛下 ©文藝春秋

 皇后陛下になってからは、得意の語学を生かして訪日要人と会談し、国民からも「さすが」と高い評価を得ている。特記すべきは、皇后陛下は相手が要人であっても「あくまでひとりの人間」として接していることだ。トランプ大統領夫妻と会ったときも、いつもは硬い表情のメラニア夫人が皇后陛下との会談中、次第に自然で若々しい笑顔を見せるようになった姿は印象的だった。

雅子さまとメラニア夫人 宮内庁提供

 皇后陛下は「自分を変えること」によってではなくて、「まわりを少しずつ変えること」により適応障害を克服しつつある。もちろんそれには天皇陛下をはじめとする家族の支えが不可欠であった。ただ、また努力のしすぎで息切れしないか、それがやや心配だ。また皇后陛下にとってはどうしても「個人の時間」が必要だ。周囲はそれを理解し、「世界一クレバーな皇后陛下」をあたたかく見守ってほしい。

出典元

「韓国と徹底的に白黒つけろ」安倍VS.文在寅

2019年8月15・22日号

2019年8月8日 発売

特別定価460円(税込)

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