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慣れた様子で内ポケットから取り出したのは……

 白のワイシャツ姿のA氏は車内でネクタイを締め、黒のジャケットを羽織ると、そのまま斎場に足を踏み入れた。その途中、交通誘導をする地元消防団関係者に対し、A氏はお辞儀を繰り返していた。

「どうもどうも。お久しぶりです」

記帳するA氏 ©文藝春秋

 周囲にいる参列者は、顔見知りばかりのようだ。その後、A氏は記帳を済ませると踵を返し、数メートル先の受付に歩み寄る。慣れた様子で内ポケットから取り出したのは、香典袋だった。受付に座る関係者は、頭を垂れるA氏に微笑み、それを受け取る。そして、すでに大勢の参列者から受け取った香典袋の束にそれをそっと重ねたのである。

「その瞬間、カメラを持つ手が震え、無我夢中でシャッターを押しました。あの日は、まさに疑惑の渦中。それなのに、こんな露骨に手渡すとは……。受付の関係者はA氏の香典袋をすんなり受け取っていました」(撮影したカメラマン)

疑惑の最中に香典を…… ©文藝春秋

「牛丼1丁、本1冊でも良いから地元に金を落とせ」

 A氏が駐車場に戻ってきたのは、約20分後の6時20分。その後、ジャケットを脱ぎ、ネクタイを外すと、ふたたび地元関係者に挨拶して回った。終始、秘書として抜かりのない所作だった。

 その後、A氏が向かった先は、練馬区内の菅原事務所。ふたたび車を走らせ、同区内の牛丼店「すき家」に入店したのは7時半頃のことである。

「牛丼1丁、本1冊でも良いから地元に金を落とせ――」

 そんな菅原氏の教えをA氏は忠実に守ったのか。だが、山盛りの丼をかっ食らうA氏の顔には、積もり積もった疲労の色が浮かんでいた。

問題となったメロンなどの贈答品リスト

 10月24日(木)発売の「週刊文春」では、菅原大臣辞任の決定打となった「有権者買収」疑惑を証言や文書に基づいて詳報している。また、「週刊文春デジタル」では、《完全版》動画を公開中だ。

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文春リークス

あなたの目の前で起きた“事件”募集!

出典元

菅原一秀経産相「有権者買収」撮った

2019年10月31日号

2019年10月24日 発売

定価440円(税込)

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