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「歌えねぇんだよ俺は」 吉幾三が大人気の「津軽弁ラップ」をコンサートで歌わない理由

「おめだのじこばば、どしてらば?」「津軽の言葉をなめんじゃねぇ!!」

 サングラスにキャップを被った姿で、ラップを披露するのは演歌界の大御所、吉幾三(66)。いま、再ブレイクしているのだが……。

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 吉は15歳のとき地元の青森県北津軽郡金木町(現五所川原市)から上京。1977年に発表した「俺はぜったい!プレスリー」がヒットしたものの、以降は鳴かず飛ばず。84年の「俺(お)ら東京さ行ぐだ」、86年の「雪國」で、歌手としての地歩を固めていった。

「吉さんは今年で芸能生活47年目に突入。昨年はテレビやラジオの出演は休止し、ヨーロッパやアフリカ、アジアなどを旅して世界中の音楽に触れていました。今年4月の青森公演から本格的な活動を再開しています」(音楽業界関係者)

 そんな吉が、今年9月に動画投稿サイトYouTubeで公開した新曲「TSUGARU」が260万回以上再生されている。

 

「歌詞はほぼ津軽弁で、何を言っているのか聞き取れないのですが、『中毒性が凄くて何度も見ちゃう』と話題になっています。大反響を受け、先月末には急遽CD発売もされました」(エンタメ誌記者)

 津軽弁全開の歌詞が冒頭のもの。標準語にすると「あなたたちのおじいさんとおばあさんは、どうしている?」。歌詞は、年老いた親が、地元を離れた子どもに「たまには田舎に帰ってきて顔を見せて」と呼びかけるような内容。田舎には何もないから東京へと出ていく若者の悲哀を自虐的に歌った代表曲「俺ら東京さ行ぐだ」と対照的な曲になっているのだ。