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今度は母の介護に苦戦…主婦VS主婦の家事バトル!

 「性格の違う母娘の介護生活は大変」という話を取材などで聞いたことがありましたが、ついこの間まで自立していた母さんの介護に、これほど手こずるとは。父さんが老健に一時入所して、やっと一息つけると思ったところに、伏兵の登場です。私が心安らかに過ごせる日は、いつ来るのでしょうか……。

介護のプロに応援要請

 母娘の関係をこれ以上悪化させないためにも、「介護のプロの手を借りよう!」と、父さんを担当してくれていたケアマネジャーに相談して、母さんに訪問ヘルパーをお願いすることにしました。

 遡ること十ウン年、母さんが卵巣がんで入院している間、父さんの介護に訪問ヘルパーを利用したことがありました。その時、「他人が家の中に入ってくるのは……」と、拒否反応を示していた母さんは、まだそこに抵抗感があるようです。「杏里がやればいいじゃない」なんて言うのですが、私にだって育児や仕事など自分の暮らしがあり、母さんの介護にかかりきりにはなれません。

 ケアマネジャーが「お父さんの今後のこともあるし、娘さんが今、倒れたら……」と、説得してくれた結果、渋々ながらも「わかった」と了解してくれました。

娘とヘルパーに依存

 その後、気の合う訪問ヘルパーに出会え、今では「〇〇さんが来るのが、毎週楽しみ!」と、散々、抵抗したこともすっかり忘れたかのような手のひら返し! おしゃべりが盛り上がり、時間をオーバーすることもしばしばで、とうとうケアマネジャーから「おしゃべりは、介護サービスの範囲ではないので……」と、注意を受けてしまいました。

 そんなハプニングに見舞われながらも、当初は「母さんの機嫌がいいのは何より」なんて思っていました。ところが、次第に母さんが私やヘルパーさんに頼ることが増えてきて、それまでは自分でできていたこともやらなくなっていったのです。

幼子の指摘で目がさめた

 今思えば、この時点で、自分でできることは自分でやってもらうように軌道修正すべきだったのですが……。体の衰弱がさらに進んだ母さんは、急に気持ちの方も弱くなったようで、あの関西のオバちゃんキャラはどこへやら。これまでだったら、私とケンカになりそうな場面でも「ごめんね」と自分から謝ってくるので、こちらはすっかり戦意喪失。その弱々しい姿が心配やらふびんやらで、それまで以上に実家にせっせと通うようになってしまったのです。