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「桜を見る会」は“小事”か“天下の一大事”か問題 ヒントは11月13日の“あっさり中止”にあった

桜の木の下には何が埋まっている?

2019/11/29
note

 桜を見る会は「小さなこと」なのだろうか。

 私は新聞なのに感情がみえる新聞を読むのが大好きだ。たとえば「産経新聞」と「日刊ゲンダイ」はその両巨頭だと思っている。

 怒りの対象は産経が韓国と野党なら、ゲンダイは安倍政権。対照的だが擬人化すると“いつも怒ってるおじさん”というのは共通している。

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安倍晋三首相 ©︎ロイター/AFLO

 その産経師匠は最近ますますイライラしている。「いつまで桜を見る会なんてやっているんだ」と。

「産経抄」は小言が全開

 11月25日の一面コラム「産経抄」は小言が全開で目を引いた。

《「桜を見る会」をめぐって、小事を天下の一大事のように騒ぎ立てる野党の手法》

《国民は冷めている。》

©iStock.com

 そして《国会は、もっと大所高所から論議をすべきだ、なんて野暮は言わない。》と言いつつ、

《国会議員のみなさんも花見にうつつを抜かさないで、せめて本のひとつも読んではいかがかな。》

 やはり産経師匠は天下国家のことを語れ! とご立腹なのだ。

 ただ、神は細部に宿るとも言う。「小事」と言うが「大事」につながっていることはないか。小事での態度や振る舞いこそが「天下の一大事」にも同様に出ちゃっていることは。

「日本経済新聞 電子版」のツイート

 では桜から目を離し、日米貿易交渉をみてみよう。