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泣き寝入り状態になっているファンも

ヤフオクのシステムを通じてAさんはクレームを入れた

 Aさんのように返金されるパターンは珍しい。ファンになってまだ数カ月しか経っていないというBさん(10代・会社員・男性)も偽造された握手券とは知らずにメルカリで全国握手券を200枚22万円で購入。Aさんと同じく11月3日の京都全国握手会で偽造握手券を使用してしまい、出禁になってしまったという。

 だが、Bさんが握手券を購入したメルカリの出品者のアカウントは削除されていて、連絡を取る手段はなくなってしまった。返金を求めることもできない。どうすることもできず、泣き寝入り状態だ。

 同様の被害に遭っているファンは他にもいる模様だ。AさんもBさんも被害届を提出するために警察と相談中だという。

2019年3月、東京ガールズコレクションのランウェイで歌う日向坂46(神奈川県横浜市の横浜アリーナ) ©時事通信社

「今回の偽造握手券を出品・売却するという行為は極めて悪質で、恐らく重い罪に問われます。握手券を偽造する行為は『有価証券偽造罪』。偽造握手券だと知りながらも売却し、金銭を得るという行為は『詐欺罪』にあたると考えられます。罰金刑はなく、最大で懲役10年に処される可能性があります」(前出・福井弁護士)

悪質なファン数人による組織的な犯罪か

福井健策弁護士 ©文藝春秋

 実はAKB48が全盛期だった2010年にも握手券を偽造しファンに売ろうとしたという事件が発生し、30代の男性が有価証券偽造容疑で逮捕されている。この事件に関係していたというC氏が、実体験をもとに解説する。

「相場やトレンドが多様に変化するアイドル業界の性質を考えると、専門知識を持った悪質なファンが絡んでいる可能性が高いでしょう。2010年の事件のときは、全体の犯罪プランを考えるブレーンは30代前後の数人のファン。そして実行犯は高校生や大学生の売り子が十数人いました。売り子たちへの報酬として偽造握手券を数百枚あげるという約束をすると、彼らはアイドルと握手がしたいのでそれだけで協力してくれた。

 偽造握手券を売り上げた利益はすべてブレーンが持っていく。バレてしまった場合を考えて売り子とは事前に口裏を合わせていました。今回の件と同じように『偽造握手券だとは知らず、見ず知らずの人から買ってしまった』という言い訳が常套句。労力や握手券の精度から見ても、今回の件も悪質なファン数人による組織的な犯罪だとみて間違いない」

 日向坂46の運営事務所「Seed & Flower」は今回の偽造握手券問題をどのように考えているのか。今後の対処などを確認したが、期日までに回答はなかった。

Aさんの手元に大量に余ってしまった偽造握手券 ©文藝春秋

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