昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

【ついに書類送検】「甘い考えがあった」着ぐるみスタッフ熱中症死亡 現場責任者の”懺悔LINE”入手

大阪「ひらかたパーク」アルバイト死亡事故#2

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 社会, 働き方

 大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で今年7月、着ぐるみを着ていた男性アルバイトの山口陽平さん(当時28)が熱中症で死亡した事故で、大阪労働局は12月9日、労働安全衛生法違反の疑いで運営会社「京阪レジャーサービス」と岡本敏治社長(44)を書類送検した。

 当時、「週刊文春デジタル」取材班は現地で関係者を取材。複数の元パーク従業員が運営への不信感を告白し、いかなるときも人前で着ぐるみを脱ぐのはご法度とされている業界の悪しき慣習や、パーク現場責任者が関係者へ送った「懺悔LINE」などをスクープした。

 労働局の調査では、従業員用の飲み物が用意されるなど、直接の労働環境に問題はなかったという。書類送検容疑は、労働者数が法令基準の500人を超えた昨年1月には衛生管理者を3人配置しなければならなかったのに、1人しか選任しなかった疑い。

 着ぐるみ業界全体に激震が走ったこの事件。来年の夏に向けて改善は見込めるのか。当時の記事3本を再公開する。(初出:2019年8月5日)

◆◆◆

 7月28日、大阪府枚方市の遊園地「ひらかたパーク」で、アルバイトスタッフの山口陽平さん(28)が着ぐるみショーの練習後、バックヤードで倒れ、熱中症で死亡した。この件について、「週刊文春デジタル」では、同パークの元着ぐるみスタッフの告白をスクープした。

 元スタッフによると、着ぐるみショーの業界では、いかなるときも人前で着ぐるみを脱ぐのはご法度とされ、「山口さんもSOSが言えない状況だったのでは」と運営の体制と業界の悪しき慣習を訴えた。

「ひらかたパーク」の広報担当者は「緊急時はハンドサインが決められており、着ぐるみの着脱は認めている」と説明している。

ひらパーのキャラクター「トランプ」に山口さんは入っていた。着ぐるみの重さは約15㎏(同園ポスターより)

 今回、「週刊文春デジタル」では、山口さんの上司にあたる現場責任者である男性社員、B氏のLINEを入手した。B氏は関係者に対し、今回の事案をこう説明をしている(以下、原文ママ)。

「最後まで元気よく演じており判断は難しかった」

〈みなさん既にニュース等でご存知かとはおもいますが、7/28(土)19:30から開始したノームのサマブリーズレディオ3のドレスリハーサル終了後、トランプを演じていた山口陽平くん28歳が心肺停止し、救急搬送されましたがお亡くなりになりました。

 たくさんの人達が支え、繋いできてくれたチームでこのような事故を起こしてしまい本当に申し訳ありません。山口くん本人、遺族の方には本当に取り返しのつかない過ちを犯してしまったこと悔いても悔いきれません。OBのみなさんにも心配をかけ期待を裏切ってしまったことを深く反省しています

 当日の山口くんの様子をビデオでも確認しましたが、最後まで元気よく演じており途中で止めさせる判断は難しかったと感じています。