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実際には追い込まれていた? グーグル創業者はなぜ引退するのか

2019/12/18

 米グーグルの共同創業者ラリー・ペイジ氏(46)、セルゲイ・ブリン氏(46)の2人は、12月3日、それぞれ親会社アルファベットの最高経営責任者(CEO)、社長を退任するとブログで発表した。今後はグーグルCEOのサンダー・ピチャイ氏がアルファベットのCEOを兼任する。

研究者の両親をもつペイジ氏(左)。右はセルゲイ・ブリン氏 ©ロイター=共同

 2人はアルファベットの取締役にとどまり、合わせて51%の議決権も手放さない。自分たちは姿を見せず、新CEOのビチャイ氏を隠れ蓑にするのではないかという憶測も飛び交う。

 両氏は1998年にカリフォルニア州にある友人宅のガレージでグーグルを創業。ITブームに乗り急成長を果たし、検索エンジンとして9割近いシェアを獲得。近年ではインターネット事業の枠を超え、自動運転技術などにも進出。現在の時価総額は8630億ドル。世界有数の企業のトップに立った2人の総資産は、それぞれ約5兆4000億円に達している。

 数年前から、経営の現場から距離を置いていた2人は、株主総会などにも顔を見せておらず、退任に驚かない投資家は多い。

「人間に喩えると、2019年のグーグルは21歳の若者であり、巣から飛び立つ時期」

 2人は共同声明で退任理由をそう説明するが、実際には追い込まれた節があるという。