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インプラントの検討/デメリットも知っておこう!

歯科医がホンネで答える歯の疑問 第5回

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歯周病は治らない? 本当にインプラントにすべき? 歯についてのお悩みに、歯周病専門医が答える。

Q1 なんでも美味しく食べるためにインプラントにするのはアリ?

奥歯に揺れがあり、硬いものを噛むと痛むことがあります。インプラントにすれば、なんでもストレスなく噛めるようになりますか?

A 歯科医から「インプラントにすれば、せんべいでもステーキでも、すぐに噛めるようになりますよ」と勧められた人も多いでしょう。インプラント治療とは、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込み、その上部にセラミックなどの人工歯冠(クラウン)を装着させることで、噛む機能を回復させるものです。すでに歯を失っていたり、どうやっても歯を残せない場合の第一選択として、優れた治療法です。しかし、現在の歯が本当に残せないか、セカンドオピニオンも含めた検討がまずは必要です。

 ご相談の歯の揺れは歯周病によって歯を支える骨が失われた状態と推測しますが、その場合、必ず歯茎に炎症があるはずです。実は、歯周病専門医による歯周病治療に加え、朝晩のブラッシングを適切に行うことで炎症は鎮まります。炎症が治まってくると、引き締まった歯茎が歯にぴったり密着してサポーターとなり、歯の揺れは軽減します。その結果、「揺れはするけど痛みはない」状態になれば、抜歯してインプラントにする必要はなく、自分の歯を残せるのです。

 さらに、インプラントのリスクとして、歯周病が完治する前にインプラントにすると、「インプラント周囲炎」を発症する確率が高くなることも知っておくべきです。

 インプラントは、適切なブラッシングを習得し歯周病を治してから。これだけは必ず守ってください。

※インプラントに生じる、歯周病に類似した病気。歯茎に加えて顎の骨にも炎症が起きる。