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脳内科医が「電車では端の席を避けろ」という納得の理由

率先して「真ん中の席」を選択すべき

source : 提携メディア

genre : ライフ, 医療, ライフスタイル, ヘルス

脳内科医が「電車では端の席を避けろ」という訳

通勤時間をムダにしないためには、どうすればいいか。脳内科医の加藤俊徳氏は「通勤電車は脳の活性化のためには『最高の空間』です。端の席を避ける、車内では座らない、本や新聞を読まずになにもしない、といった過ごし方がいいでしょう」という――。

※本稿は、加藤俊徳『脳にいい! 通勤電車の乗り方 脳内科医がズバリ解説』(交通新聞社新書)の一部を再編集したものです。

席が空いても「座らない」が正解なワケ

(車内で)立つ vs 座る。二つの動作のうち、どちらが脳を活性化するでしょうか?

正解は「立つ」動作です。

人間は「立つ」ことで、運動系脳番地だけでなく脳の小脳や前頭葉の視覚系や思考系にある姿勢保持を調節するための「脳番地」を働かせています。

加藤俊徳『脳にいい! 通勤電車の乗り方 脳内科医がズバリ解説』(交通新聞社新書)

脳番地とは、脳の働きを大まかに8つの機能(運動系・記憶系・感情系・伝達系・理解系・視覚系・聴覚系・思考系脳番地)に分類し、名付けたものです。脳番地を意識することで、脳全体の成長、能力開発ができるようになります。

電車の振動によって身体が左右に揺れても、体勢を崩すことなく立っていられるのは、右足は左の頭頂部、左足は右の頭頂部にある運動系脳番地を活発に動かしながら、それを大脳の右脳と左脳をつなぐ「脳梁」と呼ばれる神経線維の束や小脳を働かせて、左右の足への力の入れ具合を微妙に調節するからです。

このように、電車内で「立つ」ことにより脳のさまざまな部分が活発に働いてバランスをとることで、脳全体が刺激され、脳の活性化を促進することができます。

さらに、足裏を刺激しながら立つと、運動系脳番地の背後に接している感覚系脳番地に影響を与え、感情系脳番地を刺激して脳をより覚醒させることができます。たとえば、その場で軽く足踏みをして立つと、足の裏がマッサージされ、楽になったり気持ちが良くなるのは感覚系を通じて感情系が刺激された結果なのです。

「立つ」動作が自分の意志を鍛える

一方、「座る」という動作は、身体の下半身を動かす運動系脳番地を使うことが少なく、刺激が限定的になります。そのため、座ったら力が抜ける、眠くなるという状態に陥ってしまい、最寄りの駅に降りるまで、頭が働かない状態になってしまいます。