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「『障害者なんじゃないか、お前』、『発達障害の診断受けてみ?』などの発言は医療従事者として絶対に言ってはいけない言葉です。心底驚くと同時に、深く心を傷つけられました。それに僕だけではなく、親のことまで馬鹿にされて……。なんとか反論したかったのですが怖くてできなくて、反論できなかったこともまた不甲斐なくて。この時のことは、いまだに思い出すこともあります」(束原さん)

直撃時の木下氏 ©文藝春秋

 この“叱責”は束原さんを医療人として教育するための適切な言葉なのだろうか。束原さんは「怒られるたびに萎縮してしまっていた」と憔悴した様子で語った。

「僕がミスをすることがあったのも事実です。木下先生にとってみたら、僕みたいな助手は邪魔でしかなかったのかもしれません。ただ、僕としては、怒られれば怒られるほど、何が正解で、どうしたら怒られなくなるのか、わからなくなっていきました」(同前)

木下氏は文書回答で《束原君は発達障害なのではないか》

 木下氏の所属事務所にこの音声についての見解を聞いたところ、文書で回答があった。

《束原君は同じミスを何十回も繰り返すので、注意の仕方を変えて根気強く対応していましたが、他のクリニックスタッフからも、同様の注意を受けているのを複数回目にしました。そこで私の経験上、束原君は発達障害なのではないかと考えるようになりました。 現在、社会では発達障害の方に対する手厚い配慮が求められています。社会人になって初めて診断される場合も少なくなく、発達障害の種類も多様です。発達障害と診断されれば、会社側はその人に仕事上の配慮をする事になります。

 もし彼が発達障害だとすれば、このように注意を繰り返されるのは彼にとって大変苦痛であろうと考え始めて、何か月も考え抜いて、質問にあるような発言をしたことが一度あります。彼が本当に発達障害なのであれば、その事実をしっかり受けとめて生活するほうが、彼にとってプラスであると考えました。なるべく彼を傷つけないように、言い方も重い感じではなく、軽くさらっと言うほうが、彼の性格を考えると傷つかないだろうと配慮して、このような言い方をしたつもりですが、今から思えば、きつい表現をしてしまったかもしれないと思っております》

 日本医師会による「医の倫理綱領」にはこのようなくだりがある。

《医師はこの職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高めるように心掛ける》《医師は医療を受ける人びとの人格を尊重し、やさしい心で接するとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように努める》

 木下氏に“障害者発言”はこれに反するのではないかとも質問したが、木下氏は、《私が上記のような発言をしたのは1に回答した理由(前出の回答)からであり、医師としての倫理に反するものではないと考えています》と回答した。

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