昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「ふるさと納税は間違い」 総務省元担当局長が実名告発

 制度開始から11年が経ち、5000億円規模の市場に成長したふるさと納税。一方で、過熱する「返礼品」競争を受けて、総務省は今年6月、ついに法規制を余儀なくされ、改正地方税法施行で「返礼品は寄付額の3割以下の地場産品」と基準が設けられ、それを満たさない大阪府泉佐野市などは制度の対象から除外された。すると泉佐野市は国を訴え、来年1月に大阪高裁での判決を迎えるなど騒動が続いている。

「生みの親」菅官房長官 ©共同通信社

 こうした混乱が起きることを危惧し、警鐘を鳴らしてきた官僚がいた。この官僚がこの度、ノンフィクション作家の森功氏の取材に対し、ふるさと納税は税制として間違っていること、そのことを「制度の生みの親」を自任する菅義偉官房長官に直言したが聞き入れられなかったことなどを詳細に証言した。

 取材に応じたのは、かつて総務省内で事務次官候補と見られていた平嶋彰英氏。「ふるさと納税」をさらに広めるための寄付控除の上限倍増や、確定申告を不要にする「ワンストップ特例」などが懸案となっていた2014年から2015年にかけて、総務省自治税務局長を務めていた。15年7月の異動で自治大学校校長となり、その後は総務省に戻ることなく退官した。現在は立教大学経済学部特任教授を務めている。

平嶋彰英氏

 平嶋氏が語る。

「菅さんには、2014年の春先からずっと『高額所得者による返礼品目当てのふるさと納税は問題です。法令上の規制を導入すべきです』と説明してきました。当時総務大臣だった高市(早苗)さんにも断って、そう申し上げてきました。でも菅さんはそれどころか、(さらにふるさと納税を広めるために)控除を2倍にしろとおっしゃる」

 平嶋氏は、「国民に消費税の引き上げをお願いしておきながら、逆に高額納税者の節税対策みたいな枠を広げるつもりですか?」という気持ちだったという。

「実際、それに近いことを口走ってしまいました。でも菅さんは『俺の意図に応えてくれ、本当に地元に貢献したいと寄付してくれる人を俺は何人も知ってる。(返礼品目当てで納税する)こんな奴ばかりじゃない』というばかりでした。もうこれは駄目だなと思いました」

 結局、菅氏は、平嶋氏の反対を押し切って、控除上限の倍増に踏み切った。平嶋氏は今回、取材に応じた理由をこう語る。

「ふるさと納税に携わってきた役人として、何があったのか、そこだけは明らかにしておく義務があります」

「ふるさとチョイス」や「ふるなび」など各社のHPより

 12月26日発売の「週刊文春」では、平嶋氏と菅官房長官との「ふるさと納税」を巡る詳細なやり取りや、不可解な人事の裏側、また高市早苗総務大臣からかけられた言葉などについて、4pにわたって詳報している。

この記事の全文は下記サイトで購読できます
Yahoo!ニュース

この記事の写真(3枚)

文藝春秋が提供する有料記事は「Yahoo!ニュース」「週刊文春デジタル」「LINE NEWS」でお読みいただけます。

※アカウントの登録や購入についてのご質問は、各サイトのお問い合わせ窓口にご連絡ください。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー