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「あいつが買えるなら、ウチも」が生んだ悲劇……30歳を過ぎたら同期の新居に行ってはいけない

実は収入額も親の資金力も全然違う

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genre : ライフ, ライフスタイル

30歳を過ぎたら同期の新居に行ってはいけない

残念ながら多くの人にとって「住みたい家」と「住める家」は異なる。ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは「会社の同期社員でも、親の経済的援助がある世帯とそうでない世帯では、マイホームのグレードが大きく異なる。気軽に新居を訪ねると、惨めな思いをするかもしれない」という――。(後編/全2回)

写真=iStock.com/itakayuki ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/itakayuki

同期入社の新居に安易に遊びに行くと惨めな気持ちになるワケ

マイホームの購入では、慎重に計画を練るための時間と労力が欠かせない。ところが、十分な準備や検討を重ねずに勢いでマイホームを購入する人がいる。

筆者のところには、会社の同期社員が家を購入すると聞き、「負けるものか、あいつが買えるなら、ウチも」と購入を決め、その後に後悔している30代ビジネスパーソンがたびたび相談に来る。

前編の「住宅購入まで」に続き、都内にマイホームを構えた32歳の夫婦(3歳の子どもがひとり)の事例を見ていこう。後編では、「住宅購入後の予期せぬ出費」について考えたい。

同期の新居は「庭付きの注文住宅」で、わが家に比べ……

築5年の中古マンション(物件価格4000万円)を購入した田村祥太さん・亜子さん夫婦(ともに32歳)。2人は毎月約12万円の住宅ローンを66歳まで返済しなければならないが、念願のマイホームを購入できた亜子さんは、当初は幸福感いっぱいだった。

祥太さんも、物件選びなど購入までの道のりは大変だったが、これまで住んでいた賃貸よりも広くて、設備が良い分譲マンションに満足していた。何より、「自分の城」を持てたことで、社会人として一人前になれたようで誇らしかった。仕事に対するモチベーションもあがった。

会社の同僚や友人たちを招いて新居のお披露目パーティーをした際には、Aさん夫婦もお祝いを持って来てくれた。Aさん夫婦の家は、注文住宅なので、出来上がるまでに時間がかかるらしく、新居への引っ越しは田村さん夫婦のほうが早かった。

Aさんの妻は「やっと出来上がって、もうすぐ入居できそうなんです」と言いながら、亜子さんと、最新家電や家具、インテリアショップなどの情報を交換し合って、盛り上がっていた。