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2020/01/12

source : 週刊文春デジタル

genre : ニュース, 社会, 政治, 国際

「密出国を擁護するなんて法を信じる人がする行為じゃない」

 この文章に対し、反発するコメントが多数投稿された。

「今回の密出国を擁護するなんて法を信じて仕事をしてる人がする行為じゃない。犯罪を擁護してまで日本の司法に従えないと言うなら、直ちに弁護士資格を放棄して他の仕事をするか海外に移住して下さい」

2019年4月、再保釈されるゴーン元会長。高野弁護士も注目を浴びた ©時事通信社

「ゴーンはお金持ちだから逃げられてよかったじゃんってだけじゃん。(中略)ゴーンの事件があってようやく日本の司法のダメさ加減に気づいて裏切られた気がしたっていままでなにをやってきたんだと、本当にプロかと問いたいわ」

「(高野弁護士が批判する)司法制度に何十年も携わってきたのがあなたなのでは? あたかも他人事かのような内容に私はほとんど殺意に近いものを感じます」

保釈率が拡大する傾向に疑問を投げかけたゴーン逃亡

 この反発ぶりにも明らかなように、今回のゴーン元会長の逃亡劇は、日本の司法制度を改革しようとするラディカルな法曹人に大きなダメージを与えた。多くの国民が「保釈許可や保釈条件が甘い」とすら感じたに違いなく、今回の件は、裁判員制度の導入に伴って保釈率が拡大する傾向に疑問を投げかけた。少なくとも、刑事裁判を専門とする弁護士にとって逆風となる出来事であり、今後、裁判所はより慎重な保釈判断を迫られざるを得なくなった。

ゴーン氏の密出国を受けて臨時会見を開いた森雅子法相(1月9日) ©時事通信社

  これに対し、捜査機関側(とりわけ検察側)は揺り戻しを強めている。すなわち、森雅子法務大臣は1月6日、「被告人にGPS装置を装着させるなどの行動監視を『議題の一つ』として、保釈制度の見直しを検討している」と発言したが、当然、この法相のアイデアには法務官僚(検事)の意向が作用していると考えていい。