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“田舎球団”レッズを選んだ秋山翔吾 「実績に見合わない年俸」からの脱却

 1995年、幼稚園の卒園文集に「ぷろやきゅうせんしゅになりたいです。いちろうみたいにひっとうちたいです」と記した少年が、夢の舞台に辿り着いた。

 西武から海外FA権を行使し、レッズと正式契約した秋山翔吾外野手(31)。彼はなぜ、これまで日本人が所属したことのない“未知の球団”を選んだのか。

入団会見後、球場を背にガッツポーズ ©共同通信社

「本拠地のシンシナティはオハイオ州の静かな田舎町で、日本人選手が環境面での決め手に挙げる大規模な日系コミュニティもない。やはり前交渉の段階で“いの一番”に手を挙げてくれたことを意気に感じたようです」(スポーツ紙デスク)

 さらにレッズが提示した3年総額2100万ドル(約23億円)は、メジャー未経験の30代に対しては異例の大型契約だ。デビッド・ベル監督は「1番か2番打者で起用したい」と明言している。

「レッズ側はここ数年間、秋山の調査を綿密に進めていた。バットコントロールと選球眼で出塁し、チャンスを多く作るというプレースタイルそのものに惚れ込んでいることが伝わりました」と前出のデスクは語る。

 秋山自身はレッズ入りに、「初めての日本人というのは大きな魅力。歴史に名前が残ることは励みになる」と意気込むが、西武担当記者は「いかにも叩き上げで、“裏街道”を突き進んできた秋山らしい」と感心する。