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酒好きの54歳女性が「孤独死」に至った真の要因

ただ、「依存症」とまではいかなくとも、解剖する人の3割近くが、お酒を飲んだあとに亡くなっている。

昨今、働きに出る女性が増えたことで、彼女たちが外出する機会も多くなった。総務省が発表した2019年6月の「労働力調査」で、女性の就業者数が初めて3000万人を超えたという。15~64歳女性の就業率も上昇していて、2019年に入ってからは、安定して70%台をキープしているようだ。

男性に多かった死に方をする女性が増える

日本では、「男女雇用機会均等法」が施行され、女性の社会進出が大々的に謳われたのは1986年のことだ。ただ、安倍政権がアベノミクスの成長戦略として女性の活躍を推進する方針を打ち出し、本格的な対策がとられるようになったのは、まだここ数年の話である。その裏側にある労働人口の減少や世帯収入、税収の減少などを鑑みると、今後、女性が社会の貴重な労働力としてさらに期待されることは間違いない。

経済的に豊かになり、結婚をしない(していない)女性も増えている。女性の場合、男性とは逆で「高収入な女性ほど未婚」であるという統計も出ている。つまり、自由になるお金がある人ほど、生涯未婚率も高い。

今後、女性の独居者は間違いなく増えていくはずだ。そうなれば、外食や飲酒習慣の増加といった独居男性に似た生活様式を取るようになり、女性の“男性化”が進むともいえる。私が危惧しているのは、こうした生活の男性化により、これまで男性に多く見られた死に方をする女性が増えていくのではないか、という点だ。

生前と死後の問題が明確に区別されていない

ひとり暮らしとなれば、当然、「孤独死」の可能性は高まる。

ただ、「孤独」と「孤独死」は別の問題である、ということだ。「孤独」に生活することをどう思うかは、人それぞれである。ひとりが好きだという人もいるだろうし、その一方で、ひとりの生活は寂しい、誰かと一緒に生活したい、という人もいる。どちらが良い悪いではなく、本人の問題だ。