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「女性は大統領になれない」と言ったのか 米民主党“内輪揉め”の舞台裏

2020/01/28

 2月3日に予定される指名争いの緒戦、アイオワ州での党員集会を前にして、民主党内で思わぬ波乱が起きている。

「全国放送で嘘つき(liar)と言ったわね」

「君の方こそ私を嘘つき呼ばわりしたじゃないか」

 エリザベス・ウォーレン上院議員(70)とバーニー・サンダース上院議員(78)との間で殺伐とした言葉が飛び交ったのは、1月14日、CNN主催の討論会終了後のこと。英語圏では、殴り合いの喧嘩を覚悟しろと言われる「liar」という言葉の応酬だった。

 きっかけは討論会の中盤、司会者がサンダースに、「18年にあなたはウォーレンに対し、『女性は大統領になれない』と言ったそうですが、なぜそんなことを言ったのか」と尋ねたことだ。サンダースは、「断じて口にしていない」と否定した。

 録音テープもなく、言った、言わないとなる典型的な水掛け論だ。ワシントンポスト紙は翌日の紙面で、「どちらも敗者だ」というコラムを載せている。

支援者との自撮りが人気のウォーレン氏

 有力候補による、お粗末な口論が起きた背景には、ウォーレンの意外な苦戦がある。

 その苦境は資金集めの数字に如実に表れている。民主党候補者の各陣営が発表した最新の結果では、12人の候補者のうちサンダース陣営がトップとなる3450万ドルを集めたのに対し、ウォーレン陣営は4位の2120万ドルにとどまる。