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「非常に厳しい状況」韓国経済の煽りを受けるユニクロの生存戦略

次のヒットを実現する柳井正の選択

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韓国経済の煽りを受けるユニクロの生存戦略

韓国不買運動がユニクロを直撃

日韓関係の悪化が、わが国の一部企業の業績に影響を与えている。

その一つが、“ユニクロ”や“GU”ブランドを展開するファーストリテイリングだ。昨夏、日韓関係の悪化に伴い韓国で日本製品の不買運動が激化した。ユニクロへの来客者数が激減し、売上高・収益が落ち込んだ。そのほか、スポーツ用品やビールなどの分野でも、韓国での収益減少に直面する本邦企業がある。また、韓国からわが国への観光客も減少している。

写真=EPA/時事通信フォト 2019年8月2日に閣議決定された韓国のホワイト国除外に対し、多くの韓国人が日本製品の不買運動に参加。そのあおりを受けて閑散とする韓国・ソウルのユニクロ店内=2019年8月6日 - 写真=EPA/時事通信フォト

昨年7月、わが国政府が安全保障の観点から、韓国向けの半導体材料関連部材の輸出管理を厳格化した。反日姿勢をとり続けてきた韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、この措置を強硬に批判した。それが韓国の不買運動の激化につながった。

今年1月の決算説明会でファーストリテイリングは、韓国での販売動向に関して「非常に厳しい状況」であり、「総じて大きな変化はない」との見方を示した。ここへ来て、一時期に比べ不買運動の勢いは弱まっているものの、先行きを楽観するのは早計だろう。

文政権が反日政策を続ける間、ファーストリテイリングなど一部企業の韓国での収益は不安定に推移する恐れがある。

韓国事業を重視してきたファーストリテイリング

ファーストリテイリングは、早くから海外での収益力強化を重視してきた。その目標は、「ZARA(ザラ)」ブランドを展開するスペインのインディテックスやスウェーデンのH&Mなど、世界的なアパレル大手企業との競争に勝ち残るためだ。その中で、ファーストリテイリングは、韓国事業を重視し、育ててきた。それだけに、日韓関係の悪化が同社全体の業績や今後の事業展開などに与える影響は軽視できない。

2001年、ファーストリテイリングは英ロンドンに初めての海外店舗を設けた。それを皮切りに同社は海外戦略の強化に取り組み、2002年には中国に進出した。さらに2005年、同社はアジア地域での収益力を引き上げるために、大手財閥企業であるロッテと組んで韓国に進出した。その後、ファーストリテイリングは、ほぼ一貫して韓国事業を強化してきた。