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ボクシング亀田三兄弟訴訟 “4550万円賠償命令”でJBCは終わる?

 ボクシングの亀田興毅(33)ら三兄弟が、日本ボクシングコミッション(JBC)や理事に約6億6000万円の損害賠償を求めた訴訟を起こしたのは2016年1月のこと。1月31日、東京地裁で判決が言い渡され、JBCらに総額4550万円の支払いが命じられた。(「週刊文春」2月6号より転載)

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「発端は13年、次男・大毅の世界戦で起きたルール上のトラブルです。本来、試合を管理するJBC側の責任でもあったが、JBCは亀田ジム会長らを資格停止とし、亀田三兄弟は国内で試合ができなくなった」(ボクシング担当記者)

 亀田側は国内復帰の道を探して奔走するも難航。長男の興毅は、アメリカで現役生活を終えている。

“国外追放”されていた亀田興毅(左)、和毅兄弟 ©共同通信社

「亀田側は、JBCに不当な処分を受けたり、ジム移籍を妨害されたと主張。この間、得られたであろう興行収入やファイトマネーを損失したと、巨額訴訟に踏み切ったわけです」(同前)

 三兄弟が所属する亀田プロモーションは「判決まで裁判に関する取材はお断りしております」としているが、今年1月14日、朝日新聞が訴訟経過を報じるとボクシング界に衝撃が走る。

「ポイントは2つ。地裁が和解案として、JBCから亀田側に4000万円を支払うよう提示していたこと。つまり、裁判所はJBCに相当額の損害賠償責任があると認定している。もう1つは、その和解も決裂し、敗訴濃厚なJBCには、賠償金を支払う体力が残っていないこと」(運動部デスク)

 JBCの財務諸表をみると、10年に1億6000万円強あった正味財産は、18年末時点で約620万円に。もし数千万円単位の支払い命令が出れば、JBCは破綻必至の状況なのだ。

 JBCとは、日本国内で行われるプロボクシングの試合を司る統括団体。その承認がなければ、プロボクシングの試合は公式戦とならない。

「つまり、JBCが機能しなくなれば、公式なタイトルマッチも打てなくなるということです」(同前)

 JBCの正味財産はなぜ急激に目減りしたのか。