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現役医師が教える“新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動”

「N95マスク」を買ってはいけない

source : 提携メディア

genre : ニュース, 社会, ヘルス

新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動

新型コロナウイルスによる肺炎が世界中に広がっている。私たちはどう備えればいいのか。麻酔科医の筒井冨美氏は「『感染したかも』と救急病院に駆け込む人が増えている。こうした時こそ冷静に対処すべきです」という。「やってはいけない5つのNG行動」を聞いた——。

写真=iStock.com/yaoinlove ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/yaoinlove

現役医師が語る「新型コロナ」であわててやってはいけない5大NG行動

新型コロナウイルスによる肺炎が世界的に流行している。今のところ、新型コロナへの有効性が証明されている抗ウイルス薬やワクチンはない。また、インフルエンザウイルスのような「迅速検査キット」もない。

このため有効なのは、風邪と同じ一般的な対策だ。手洗い・うがいの励行、マスクの着用、不要の外出を避ける、十分な栄養と睡眠をとることだ。一方で、あわてて「やってはいけないNG行動」を取っている人も多いようだ。今回は5つの観点から指摘したい。

「隣の席が中国人でした。その後、なんか喉が痛くて咳が……」

【NG1:「新型コロナかも……」と救急外来を受診する】

「バスで隣の席が中国人だった。その後、なんか喉が痛くて咳が出る……新型コロナだったらどうしよう」

私が勤務する首都圏の医療現場には今のところ新型コロナ感染者は出ていない。だが、ここ数日、救急病院では、「自分は感染したのではないか」と半ばパニック状態になった人が駆け込んでくるケースがあるようだ。

「新型コロナ」を迅速に検査する方法はない。このため、PCR(Polymerase Chain Reaction)検査という「遺伝子を培養して増やしてから検査装置にかける」という方法をとるしかない。一般の病院ではこの検査装置がないことも多く、外部委託すると陽性・陰性の結果が出るまで最低2日間はかかる。そして、検査の結果、陽性であることがわかっても、「安静・栄養・水分・睡眠」といった一般的な風邪と同じ対症療法しかないのだ。

つまり「新型コロナかもしれない」と近所の救急病院を受診しても、上記のような説明をされてすごすごと引き返すことになる恐れが強い。医師仲間は「こうした受診者は深夜に病院にやってくることが多い」という。当直医も人間である。たとえば午後11時・午前1時・3時……のようなペースで同じような症状を訴える患者がやってくれば、午前3時頃にはぶっきらぼうな対応になってしまうだろう。