昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

source : 提携メディア

genre : ニュース, 社会, ヘルス

新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動

【NG4:除菌グッズ・サプリ・○○水などをネットで購入する】

新しい病気が大々的に報道されると、必ず「○○病に有効」とうたうヘルスケア用品が登場する。新型コロナに関しても、ネットには「新型コロナウイルスを99.9%除菌するスプレー」といった商品が存在する。しかし添付文書を細かく読むと「スプレーの原液にウイルスを浸して実験」したデータだという。空間にスプレーした状態で同レベルの殺菌効果があるとは思えない。

その他、「5枚1500円のマスク」「コロナウイルスに有効な乳酸菌飲料」のような商品のネット通販で見かける。いずれも薬局や大手ドラッグストアで取り扱いのないような商品は、効果が疑わしくお勧めできない。

「強制隔離」と騒いで「ハンセン病」政策失敗の轍を踏むな

【NG5:中国人を排除する】

新型コロナの発生地が中国ということから、SNSでは、「中国人は強制送還せよ」「強制隔離しろ」「中国人観光客を入国させるな」といった意見を見かける。しかしコロナウイルス属は人獣共通感染症である。人の移動は制限できても、渡り鳥などの飛来は制限できない。また中国製農産物へのウイルス検査も困難だ。

日本国内での新型コロナ発症例は、今のところ武漢市滞在者か、その濃厚接触者に限られている。これはあくまで私の推測だが、もしも精度が高く安価で迅速な検査キットがあったら、日本国内における感染者・発症者の存在がもっと多く報告されるのではないか。

新型コロナウイルス騒動を受けて、米国株は5日連続で下がったが、1月28日には反発した。状況は予断を許さないが、こうした相場の値動きを見ると「深刻な流行にはならないだろう」と考える人が増えたのかもしれない。感染症の恐怖感から「強制隔離」と騒ぐ風潮は、かつての「ハンセン病患者の強制隔離政策」のような悲劇を生んでしまう。いたずらに騒ぐべきではない。

繰り返すと、有効な対策は、手洗い・うがいの励行、マスクの着用、不要の外出を避ける、十分な栄養と睡眠をとる、である。こうした「基本の対策」を徹底してもらいたい。

筒井 冨美(つつい・ふみ)
フリーランス麻酔科医、医学博士
地方の非医師家庭に生まれ、国立大学を卒業。米国留学、医大講師を経て、2007年より「特定の職場を持たないフリーランス医師」に転身。本業の傍ら、12年から「ドクターX~外科医・大門未知子~」など医療ドラマの制作協力や執筆活動も行う。近著に「フリーランス女医が教える「名医」と「迷医」の見分け方」(宝島社)、「フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方」(光文社新書)

この記事の写真(1枚)

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー