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新型肺炎の記事が中国当局によって全面削除 何が問題だったのか?

2020/02/10

 中国・武漢市から拡散する新型コロナウイルス肺炎。世界第2位の経済大国・中国が直面する最大の試練は、感染拡大の封じ込めと同時に、企業の操業停止や営業禁止の拡大による経済活動への深刻な打撃だ。経済発展は共産党政権存続の唯一の方策であり、ただでさえ後退気味の景気が更に下振れする事態は、習近平指導部が最も恐れるシナリオになっている。

武漢では専門病院が完成した ©新華社/共同通信イメージズ

 そんな中国当局の本音をずばりと衝いた記事が党宣伝部によって全面的に削除され、お蔵入りとなった。発行部数82万部の都市部のインテリ向け総合週刊誌『三聯生活周刊』(1月29日号)がネット版に掲載した「もし世界保健機関(WHO)が肺炎禍に介入すれば中国経済はどのような衝撃を受けるか?」と題した記事である。

 この記事は、「WHOが武漢肺炎を“世界的突発性衛生事件(緊急事態宣言を指す=筆者注)”と定義すれば、中国はさらなる外部圧力を受け、とりわけ経済的圧力になる」と指摘した。

 WHOは1月30日、中国に対して緊急事態を宣言したが、テドロス事務局長は、「これは中国への不信任投票ではない。海外旅行や貿易を不必要に阻害する対策は取るべきでないし、WHOは移動や貿易、移住の制限は勧告しない」とわざわざ付け加えた点が、習政権の恐れを見事に代弁している。